ビデオ通話を介した状況でも読みやすいスライドを作るコツは何だろう? それは箇条書きの数を減らし、フォントを大きくすることだ。見出しは最低44ポイント(これよりも大きいのが理想だ)で、箇条書きは3つか4つ以内に絞り、24ポイント(こちらもより大きいのが理想)で書くこと。
それだけだ。プレゼンのコツは、本当にこれほど簡単なのだ。
皆さんは「でも、3つの箇条書きで知っていることを全てスライドに詰め込むことなどできるでしょうか?」と言うかもしれない。
それに対する簡潔な答えは、「知っていることを全て1枚のスライドに詰め込んではいけない」だ。
簡潔さとは選別の行為であり、圧縮ではない。聞き手にとって重要で価値のある情報だけを選ぶようにすること。他の知識は別のプレゼンの機会やフォローアップ文書、プレゼン終了後の質疑応答まで取っておく。
遠隔でプレゼンを聞いている人を本当に感心させたかったら、筆者がスティーブ・ジョブズとアップルの元伝導者ガイ・カワサキから学んだ次の戦略を試してほしい。カワサキは私に、ジョブズが190ポイントのフォントを使っていたと教えてくれた。読み間違えではない。19ポイントではなく190ポイントだ。
それはなぜだろう? ジョブズは、フォントのサイズが大きければスライドには言葉を1つか2つしか載せられず、箇条書きは全く使うことができず、文字よりも画像が多くなると判断した。(これはどのような場合も効果的な戦略だ)
私は大半のビジネスパーソンが、190ポイントのフォントを使うことを受け入れられないだろうということに気づいている。しかし、聴衆の目の疲労を軽減するため、遠隔で行われるプレゼンでは毎回この戦略を所々活用するよう勧めたい。こうすれば、似たようなスライドが多過ぎることによる単調さも解消できる。
ビデオ通話用の素晴らしいプレゼンを作る方法の一つは、これまでに見たバーチャルなプレゼンについて考えることだ。最大の不満は何だったろうか? スライドは読みにくくなかっただろうか? 文字が多過ぎ、画像が少な過ぎなかっただろうか?
オンラインプレゼンを行う人が犯す最悪の癖を避けるプレゼンスライドを作ることに余分に時間をかけよう。そうすれば、聞き手はそれを評価するはずだ。