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今夏開催された東京オリンピックには、世界中から1万人以上のトップアスリートが参加した。日本からの参加は583人と史上最多を記録、獲得したメダルの数も、過去最多となった。

数字を見れば、スポーツ界における日本の存在感は増しているととれるが、「“原石”である子どもたちが五輪のような舞台に立つまで登り詰めるには数々のハードルがある」と、トップアスリートのマネージメントを行うIMGジャパンの菊地広哉は語る。

菊地は、博報堂からキャリアをスタートし、1993年には「Jリーグ」の設立に貢献。金融を経て2004年に再びスポーツの世界へと舞い戻り、IMGにて17年間にわたり、特にスポーツの若い才能に向き合ってきた。

世界で活躍する選手を生み出す、あるいは育てるために必要なことはなにか。Forbes JAPANが“30歳未満の30人”を選出するアワード「30 UNDER 30」でアドバイザーを務めた菊地に、今年のテーマでもある「インクルーシブ・キャピタリズム」を軸に話を聞いた。インクルーシブ・キャピタリズムとは、年齢、性別、有名無名や過去の実績など、立場にとらわれずに資本へアクセスできるようにすることで、より強い成長を目指すというものだ。


才能のある子どもには“平等”にチャンスを


今、社会的に「あらゆる人に平等にチャンスを与えること」は大きなテーマですし、いち企業として意識せざるをえません。ただ、スポーツ界、とりわけトップレベルのアスリートの世界では、考え方が少し異なるかもしれません。

我々が成果を残すためには「選択と集中」が必須になるからです。一部の才能ある人やチームを見つけ出して、彼ら・彼女らにリソースを投下することが求められます。つまり、「すべての“才能のある子どもたち”に対して、置かれた環境に関係なく成長のチャンスを与えること」が、重要になります。

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特に日本では、スポーツは学校教育の「体育」がベースになっていて、その現場では「平等」が重視されているケースが多い。教育としては間違いではありませんが、競技として世界と競い合うとなれば別です。それでは勝てません。

だからこそ、我々のようなマネジメント会社が才能を持つ子をいち早く見つけ出して、時間や資金をかけ、組織を整えて強いアスリートに育てていくことが必要です。

文=尾田健太郎 取材・編集=田中友梨 撮影=山田大輔

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