すべての才能ある選手にチャンスを。名だたる五輪選手を育てたIMGのマネジメントとは


才能ある選手を生み続けるサイクル


そうして育てた才能が花開けば、競技の結果やパフォーマンスによって周囲の人に感動や喜びを与えることができます。特に子どもたちには夢や希望を与え、それが新たな才能の発掘にもつながります。
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2000年代には、浅田真央選手をはじめとするフィギュアスケート選手が活躍して、フィギュアスケートをはじめる子どもが増えました。このようなサイクルを生み出すことができれば理想的ですね。

先日の東京2020オリンピックでは、新たにスケートボード、サーフィン、スポーツクライミング、バスケットボール3人制、自転車のBMXフリースタイルといったアーバンスポーツが採用されました。この背景には、国際オリンピック委員会(IOC)が若者の五輪離れへの危機感を抱いたことがあるとされています。

結果的に、スケートボードやサーフィンでは日本人メダリストも生まれ、多くの子どもたちに影響を与えています。競技人口も伸びていくでしょう。
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アーバンスポーツは比較的手軽に始められる点も特徴です。郊外に行かなくても、専用競技場がなくても、都会や街にある環境を利用して個人でできます。より多くの子どもたちに才能を開花させるチャンスが広がっているのです。

例えばスケートボードは、ボード1枚あれば始めることができますし、今のところ用具に細かい規定もない。用具のクオリティやトレーニング環境が成績に直結しないので、貧しい国や地域に生まれた選手でも、トップレベルを目指すことができます。

今年の「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」受賞者である開心那選手も、北海道苫小牧市在住で、“スケートボードの本場”であるアメリカにトレーニング拠点を持っているわけではありません。それでも銀メダルを獲ることができました。

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開心那選手/Getty Images

一本のメールが人生を変えることもある


我々は、多くのアスリートやその保護者の方から「話を聞いてほしい」と、支援の相談を受けることがあります。

そうした機会ではできるだけ時間を作って、話を聞くようにしています。たとえ5分や10分でも、話をしたことがきっかけになって、相手の人生に影響を与えたという経験は少なくありません。
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文=尾田健太郎 取材・編集=田中友梨 撮影=山田大輔

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