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宇宙

2025.04.08 12:30

火星が「三つ星」を形づくり、「ピンクムーン」の満月がスピカと共演する今週の夜空

満月と桜(Shutterstock.com)

満月と桜(Shutterstock.com)

夜空には春の星座が君臨しているが、今週は満ちゆく月の明るさに負けてしまいそうだ。週末には「ピンクムーン」の満月が昇る。それまでは毎晩、宵の口に少し時間をとって南東の空を眺めると、日々ふくらみを増す上弦の月が徐々に光を放ち、夜空を明るく照らしだす様子を観察できる。

4月8日(火):しし座のレグルスと月が大接近

2025年4月9日午前0時ごろ(東京)の西の空での月としし座のレグルスの見え方(Stellarium)
2025年4月9日午前0時ごろ(東京)の西の空での月としし座のレグルスの見え方(Stellarium)

しし座は春の星座の代表格。逆向きのクエスチョンマークのような形の星の並び(「ししの大鎌」と呼ばれる)さえ知っておけば、夜空で見逃すことは決してない。8日夜から9日未明にかけて、ややふっくらした上弦の月が「ししの心臓」の異名をとる1等星レグルスに大接近する。地球から約77光年離れた、青白い光を放つこの星は、4月の夜空で最も明るい星のひとつだ。

4月11日(金):ふたご座に「三つ星」ができる

冬の星座の代名詞であるオリオン座はこの時期、日が暮れてすぐに西の地平線に沈んでしまうが、有名な「オリオンのベルト」に代わって私たちの目を楽しませてくれる新たな三つ星が今宵、夜空に出現する。ふたご座で最も明るい2つの星、カストルとポルックスの近くで数カ月前から光っていた火星が、宵の西の空で一直線に並ぶのだ。束の間の三つ星が形づくられていく様子を数日前から楽しみたい。

2025年4月11日(東京:19時ごろ)の西の空(Stellarium)
2025年4月11日(東京:19時ごろ)の西の空(Stellarium)

4月13日(日): 「ピンクムーン」の満月

米先住民の農事暦で「ピンクムーン」と呼ばれる4月の満月が東から昇ってくる様子は、自然現象の中でも屈指の美しさだ。満月の隣には、おとめ座の1等星スピカが光っている。

イタリア・ピサにあるサン・ジョバンニ洗礼堂のドーム屋根の上に立つ聖ヨハネの像の背後に昇る4月の満月「ピンクムーン」。2023年4月5日撮影(Lorenzo Di Cola/NurPhoto via Getty Images)
イタリア・ピサにあるサン・ジョバンニ洗礼堂のドーム屋根の上に立つ聖ヨハネの像の背後に昇る4月の満月「ピンクムーン」。2023年4月5日撮影(Lorenzo Di Cola/NurPhoto via Getty Images)

今週の星空マメ知識:過越の満月

主だった宗教の多くは、少なくとも部分的に太陰暦を用いている。今週末の満月は、キリスト教の復活祭(イースター)の日取りの決め手となるが、もともとユダヤ教の過越祭(すぎこしのまつり)の初日に当たっていたことから「過越の満月」とも呼ばれる。

西方教会(カトリック、プロテスタント)では、グレゴリオ暦で春分の日が過ぎてから最初に昇る満月の直後の日曜日にイースターを祝う。東方正教会では、ユリウス暦に基づいて日取りが決まる。今年はどちらも4月21日に復活祭を迎える。

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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