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2025.05.09 08:00

ビル・ゲイツ、ほぼ「すべての財産を寄付」しゲイツ財団は解散へ 2045年までに

マイクロソフトの共同創業者、ビル・ゲイツ(Alexandros Michailidis / Shutterstock.com)

マイクロソフトの共同創業者、ビル・ゲイツ(Alexandros Michailidis / Shutterstock.com)

米マイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツ(69)は8日、これまでの計画を数十年前倒しして2045年に自身のビル&メリンダ・ゲイツ財団(以下、ゲイツ財団)を解散すると発表した。自身の財産のほぼすべてを寄付するという。

2000年に設立されたゲイツ財団は2045年12月31日に「事業を終了」する。発表によると、今後20年間で2000億ドル(約29兆円)を公衆衛生などの取り組みに寄付すると発表した。

ゲイツ氏は声明で、解散までに財団を通じて「事実上、私の全財産を寄付する」と述べた。フォーブスの推計で約1130億ドル(約16兆円)あるゲイツの純資産は「99%減少する」という。

財団によると、ゲイツと元妻メリンダ・ゲイツ(60)は自分たちの死後20年ほどで財団を解散する予定だった。だが、ゲイツは数年前に「そのアプローチを再考し始め」、現在では投資が「倍増」すれば財団の目標は「もっと短い時間」で達成されると考えているという。

ゲイツは今後20年間で、予防可能な原因で母子らの命が奪われるのを食い止め、貧困を減らし、ポリオやマラリア、はしかといった病気を根絶させたいと語った。

ゲイツ財団は今年1月に過去最大規模となる年間予算を発表した。2026年までに年間拠出額を90億ドル(約1兆3100億円)に増やすことを目指している。

ゲイツは「私が死んだら、人々は私についていろいろなことを言うだろう。だが『ゲイツは金持ちのまま死んだ』と言われないようにすることを決意している」と書き、さらに「緊急に解決しなければならない問題があまりにも多く、人々を助けるために使うことができるすべてのリソースを注ぐ」と付け加えた。

ゲイツによると、財団は設立からの25年間で1000億ドル(約14兆5000億円)を寄付している。

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翻訳=溝口慈子

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