資料によると、CeptonはGM(ゼネラルモーターズ)から初めての大型受注を獲得し、GMは2023年から9車種に同社製のLiDARを搭載する計画という。2016年に設立されたCeptonは、早い段階から小糸製作所とパートナーシップを結び、同社から出資を受けている。
Ceptonは小糸製作所にライセンスを提供し、小糸製作所がCeptonの技術を採用した自動車向けLiDARを製造してGMに供給する。
こうした大手メーカーとの提携は他のLiDAR企業でも見られる。例えば、ベイエリアのLiDARスタートアップで、今年上場したAeye は、ドイツのコンチネンタルと提携し、2024年からコンチネンタルが自動車メーカーにLiDARを供給する予定だ。
CeptonのLiDARを最初に導入したのは、ミシガン州アナーバー本拠のメイ・モビリティ(May Mobility)だ。メイ・モビリティは、Ceptonのほか、LeddertechやベロダインのLiDARを第1世代の自動運転シャトルに搭載しており、最近リリースした第2世代プラットフォームには、ロングレンジ用にベロダイン、ショートレンジ向けにOusterのLiDARを採用している。
Ceptonのソリッドステート式LiDARは、他社とは異なる技術を搭載している。ソリッドステート式の特徴は、レーザーを照射する仕組みにあるが、多くの製品に用いられているのは、MEMS(micro-electro-mechanical-systems)と呼ばれる技術で、レーザーを小型ミラーに反射させて視野角内にある対象物に照射する。AeyeyやInnovizなどのメーカーは、MEMS方式を採用している。
一方、CeptonはMMT(micro-motion technology)と呼ばれる独自のソリッドステート技術を用いている。同社はMMTについて多くを明らかにしていないが、クォーツ時計に使われている水晶に似た仕組みという。クォーツ時計は、水晶に電流を流すと一定の振動数で振動する性質を使って針を動かしている。これと同様に、MMTも振動する物質を使ってレーザーを照射している。同社のLiDARは堅牢で低コストが実現できるという。