また、小国ながら多額の支給を確約している国もある。金メダルを取った選手に、シンガポールは73万8000ドル(約8200万円)を提供。マレーシアは23万7000ドルに加え、生涯にわたる月々の手当てを約束している。
その他、支給はしても、その金額を公表しない国もある。中国は2008年の北京五輪で金メダリストに5万1000ドルを支給したとされるが、その後は金額を明らかにしていない。減額したとの報道もあるが、東京五輪では米国に次いで2番目に数多くのメダルを獲得したことから、合計の支給額は、大半の国を上回る可能性がある。
以下、東京五輪でのメダル獲得の報奨金が、総額100万ドル(約1億1000万ドル)を超えた13の国と地域を紹介する。
・イタリア/907万ドル(約10億円)
メダル数:金10個、銀10個、銅20個
金メダルにはおよそ21万2000ドル、銀メダルには10万6000ドル、銅メダルには7万1000ドルと、イタリアは特に高額の報奨金を用意している(いずれも8月7日の為替レートで換算)。イタリアのメダル獲得数は合計40個で、国別では10番目に多い数となっている。
・米国/784万ドル
メダル数:金39個、銀41個、銅33個
米国で最も多くのメダルを取ったのは、競泳男子のケーレブ・ドレッセル選手。獲得した5個のメダルはすべて金だ。だが、米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)が最も多額の報奨金を提供することになる競技は、水泳ではなく野球。
野球で米国が獲得したメダルは「銀1個」だが、USOPCが設定している選手1人当たりの報奨金の額は、個人競技でも団体でも同額。そのため、野球で出場した24人全員に2万2500ドルずつ、合計54万ドルが支給される。