Motion Sonicを構成する本体の「ウェアラブルモーションセンサー」
Motion Sonicには、かつてソニーがテニスやゴルフのレッスン用途に商品化・販売したスポーツセンサーの技術が応用されている。本体部分の小型・軽量なコアデバイスには、身に着けたユーザーの手元の動きを検知する6軸モーションセンサーを搭載する。このコアデバイスをシリコン製のリストバンドに固定した後に手首、または手の甲に装着して使う。
スポーツセンサーの開発で培った技術を投入
本体に内蔵する6軸モーションセンサーは、手首を水平/垂直に向けた状態での上下左右動作、および回転動作などを区別しながら正確に認識する。そして各ジェスチャーごとに、専用モバイルアプリにプリセットされている「ピッチベンド」「ディストーション」「リバーブ」「ディレイ」などエフェクトを設定すると楽器の演奏に反映される。
ウェアラブルモーションセンサーを装着した手首の動作により、楽器演奏をサポートするエフェクトが付けられる
モバイルアプリはiOS版から先にリリースを開始する。iPhoneを別売のオーディオインターフェース(デジタル機器をスピーカーやヘッドホンなどアナログオーディオ機器につなぐための媒介となる端末)につないでから、音声の入力機器となる楽器、出力を担うスピーカーやヘッドホンに接続して音が鳴る環境を構築する。
iOS版から導入するアプリを入れたスマホをオーディオインターフェースに接続。楽器の音をスピーカーやヘッドホンで鳴らせる環境をつくる
Motion Sonicを使って楽器を演奏する様子は、どことなく世界最古の電子楽器と言われている「テルミン」を弾く姿にも似ている。例えばエレキギターの場合、大抵のプレーヤーは弦を弾く方となる右手にMotion Sonicを装着して、弦をかき鳴らした後に手首を空中で動かしながらエフェクトを加える。
ソニーが公開したMotion Sonicのデモンストレーション動画を見る限り、楽器演奏のグルーヴ感を損なわないレベルにまで、楽器演奏のタイミングに対してジェスチャー操作の結果も感度よく反映されるようだ。