スマートリストバンドの「wena wrist」やウェアラブルサーモデバイス「REON Pocket」など、ソニーを支える新世代の看板商品も、元はソニーのクラウドファンディングサービスである「First Flight」から羽ばたいた。
発売後も支援者から寄せられるフィードバックを糧に、本体のハードウェアや様々な機能を実現するソフトウェアアップデートも継続的に提供されている。Motion Sonicは今回米国でも販売される商品になることから、グローバルなクラウドファンディングサービスであるIndiegogoが選ばれた。
写真中央の小さなコアデバイスに2種類のシリコンバンドを装着して手首に固定する。バッテリーはフル充電から最大6時間の連続動作が可能
ソニーの金氏は、当初想定する本機のターゲットユーザーは楽器を演奏するクリエイター、趣味で楽器の演奏を楽しむ人々が中心になるだろうと話しているが、さらに先の将来には「身体感覚が活かせるユーザーインターフェースとして様々なスマートデバイスやサービスに体験を広げたい」と意気込む。
既にある楽器のエフェクターを指先や足で触れながら操作する感覚よりも、Motion Sonicを使うことによって新しいことができるようになったり、クリエイティビティが刺激されるのだろうか。IoTのテクノロジーが音楽創作に与える影響が作品となって形を成すことになるのか楽しみだ。
一方では、例えばギターのストロークを刻んでいるつもりが、Motion Sonicが入力操作としてこれを認識して、意図しないエフェクトをかけてしまうこともあり得ないのかなど、プレーヤー目線からは細かな使い勝手の部分で気になるところもある。ともあれ、Motion Sonicはソニーらしいユニークな発想を起点とした他に類を見ないウェアラブルデバイスになりそうだ。筆者も早く試してみたい。
連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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