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2020.05.18 07:30

コロナ下でも「心を折らない」仕事のしかた|元アマゾン産業医の相談室 #4


8割強が「リモートワークは定着すると思っている」


緊急事態宣言による外出自粛が求められ、私たちは経験したことがない環境での中で生活を続けています。当初、在宅勤務のデメリットが話題になっていましたが、最近はネガティブな意見は少なくなってきた様な感じがします。これは、おそらく多くの方が、在宅勤務に「適応」してきた結果なのではないでしょうか。

在宅勤務をしている社員と面接をする機会がありますが、年齢を問わず多くの社員が、在宅勤務をポジティブに捉えていることに気づきます。出勤できないので、在宅勤務に「適応」するしかないと言ってしまえばそれまでですが、社内SNSツールや画像を介してのコミュニケーションができることが、「仕事のしやすさ」を支える要因になっているのは間違いないでしょう。

ビックローブが今年3月に実施した「在宅勤務に関する調査」では、回答者の6割弱が、通勤によるストレスが減った、8割強がリモートワークは定着すると思っている、9割弱が配偶者の在宅勤務を歓迎している、など、在宅勤務を高く評価していることが報告されています。

在宅勤務上手の人の「3つの共通点」


とはいえ、在宅勤務に難しさを感じる方も少なくないのではないでしょうか。海外からは、朝起きてから寝る直前まで仕事ができる環境のため、休憩時間を取らなくなり、実労働時間の増加が懸念されるという報告があります。それとは逆に、国内からは、必ずしも長時間勤務にはつながらないという報告もあります。

私は、多くの社員との面接をする中で、在宅勤務を上手に進めている人たちには、「切り分けができる」、「積極的なコミュニケーション」、「割り切りができる」という、3つの共通点を感じています。

1. 在宅勤務上手の人の共通点:「切り分けができる」


まず、物理的に「場所」の移動がない分、1日の「時間割」があいまいになり、だらだらと仕事を続けてしまう──という状態を避ける「切り分け」の工夫をしている人が多いようです。具体的には、「朝起きたらオフィス通勤と変わらず服を着替える」、「勤務開始や終わりにはチャット等で上司に連絡をする」、「通勤の代わりに、朝、軽い散歩を取り入れる」、「昼休み中はPCやスマホは机に置いておく」など、業務の開始と終わりを自分に言い聞かせる工夫です。


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文=鈴木英孝 編集=石井節子 写真=帆足宗洋

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