なぜこんなに流行っているのか、サウナの魅力を知るために日本最大級のサウナフェス「SAUNA FES JAPAN 2019」に参加した。
女性が牽引するサウナブーム
9月21日、12時。会場となる長野県南佐久郡のフィンランドヴィレッジには、すでに100人ほどの参加者がサウナ浴や外気浴、飲食など、思い思いの時間を過ごしていた。
フィンランドヴィレッジ遠景。左手の本館はフィンランドから直輸入したログハウス。湖畔からは八ヶ岳を一望できる(写真=フィンランドサウナクラブ)
「SAUNA FES JAPAN」は2015年3月7日(サウナの日)に有志でスタートし(当時は「日本サウナ祭り」)、今年が4回目。合計25のサウナブランド・関連企業・団体が「フィンランド式サウナの良さを伝えたい」という熱い想いのもとに集結した。
初の3日間開催となった今回だが、各日200人、合計600人参加のところ、抽選の応募人数は合計約3600人と倍率6倍! しかも応募でいちばん多かった層は20代で、次が30代だったという。サウナはいま、若者の間で一大ブームなのだ。
もちろん、健康と美容によいことは以前から周知の事実だ。基本的な入浴法は、サウナと水風呂を繰り返す「温冷交代浴」に休憩を取り入れるというものだが、その結果、血流が良くなる、疲労が軽減される、自律神経が活発になる、ストレス解消を促すなどの多くの効果があるとされる。
しかし、それだけで若者の“ブーム”はつくれない。本イベントプロデューサーの秋山大輔がブーム到来の理由を「大きく言うと3つある」と語る。
「SAUNA FES JAPAN 2019」プロデューサー兼プロサウナーの秋山大輔。20代からサウナにハマり、魅力を周囲に伝授しているうち、“サウナ師匠“と呼ばれるように。
「日本でサウナというと、温浴施設の隅っこにあるひな壇のドライサウナが主流で、それこそ80〜100℃の室内でおじさんたちが我慢大会をする場所だった。
でも、サウナの本場であるフィンランドでは、ストーブの上にサウナストーンという石を乗せて温め、そこにアロマ水をかけて蒸気浴をするんです。フィンランド語で“ロウリュ”と言うのですが、温度は75〜85℃に保たれ、湿度もあるから、苦しくなくて気持ちいい。
それでサウナを敬遠していた女性たちがハマり始めたんですよね」
やはりサウナブームに一役買っていたのは女性だったのだ。実際にフェスに参加していた男女数組に話を聞いたところ、女性が最初にハマったというケースが多かった。