ライフスタイル

2019.11.11 20:00

地球に愛撫される感覚! サウナフェスでわかったブームの理由


サウナ内のテレビは邪道! 本場に学ぶサウナ道

今年3月に「一般社団法人日本サウナ・温冷浴総合研究所」が発表したデータによれば、日本のサウナ人口(月1回以上利用)は推計2714万人。うち週に1回以上入るヘビーサウナーは335万人いるとのこと。

筆者も15年前に取材先の沖縄で銭湯に行ったとき、おばあに「ミストサウナで身体を湿らせ、身体をよく拭いてから、塩サウナで塩を身体に揉み込み、汗を出しやすくする。最後にドライサウナで温まってから、水風呂に肩までしっかり入る」と習い、サウナの気持ちよさを知った。

しかし水風呂のあとの外気浴や、ロウリュやアウフグース(後述)を体験したのはつい最近。ヘビーサウナーの友人に熊本の「湯らっくす」に連れられてのことだった。「ああ、ディープリラックスとはこのことか!」と腑に落ち、以来、取材時の宿泊先はビジネスホテルではなく宿泊可能なサウナ施設を探すようになったくらいだ。


ロシア製テントサウナ「MORZH(モルジュ)」。キルティング仕様で断熱性が高く、日本だと120℃近くまで上がる。

というわけで、早速サウナを体験しよう。

会場にはフィンランドヴィレッジ固定のフィンランドサウナや古式スモークサウナのほか、全国から移動式サウナやテントサウナなどが集結し、合計19のサウナが点在しているとのこと。

まずはロシア製テントサウナ「MORZH(モルジュ)」へ向かった。サウナストーンに白樺のアロマ水をかけると、いい香りが一気にテント内に広がる。ロシアだと、氷のはった湖上に設置し、穴を掘ってワカサギを釣ったりするらしい。

サウナのそばには「WOTA」という簡易シャワーブースと、水風呂が設置されていた。

このWOTA、上下水道につながっていなくても100リットルの水があれば約50回シャワーを浴びられるというスグレモノ。シャワーを浴びた後の排水は内蔵された6つのフィルターにより汗やせっけんを徹底的に除去され、AIで水質を厳しくチェックされて浄化される。それが再びシャワーの水として利用される仕組みだ。


東大大学院生などが集まるスタートアップ「WOTA株式会社」により開発された。現在、台風被害にあった千葉市や長野県でも活躍中。
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文=堀 香織 写真=山本マオ

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