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働き方改革の先にあるもの

fizkes / Shutterstock.com

志を共にしている人達が集まり、賛同し、リスクを取って働き始める、スタートアップ・ベンチャーワクワクする時期です。その後、事業が軌道に乗りはじめ、事業拡大が必要になってくると、自らの思いで会社に集う人ばかりではなく、「職業」の選択として入社してくる人も雇用する必要が出てきます。

そうなった時に、志を共にしている人達で仕事ができている間は必要がなかった、「マネジメント」の課題が出てくることを、多くの企業のトランジション(過渡期)で見聞きしてきました。

例えば、グーグルの創設者たちは、当初、自分達がやりたいことを実現する優秀なエンジニアの集団に、中間管理職は必要ないと考え、マネージャー職を廃止したそうです。

しかし、その後、その考えが間違っていたことをデータ的にも証明した彼らは、今、マネージャーの育成やサポートをしっかりと行う仕組みを取り入れています。マネージャーはチームのパフォーマンス、従業員エンゲージメント、従業員の離職、そして生産性に大きな影響を与えるからです。

ベンチャー企業や、とくにエンジニア集団にありがちなのは、エンジニアとして優秀な仕事をしている人がマネージャーであったり、プロジェクトマネージャーさえいれば業績は結果として知ることができるから、特別に設ける必要はないだろうと、マネージャー職を設けずに、もしくはそれを曖昧にして進んでしまったりすることです(当初のグーグルと同じように)。

その結果、離職する人が増えたり、従業員の不満が高まったりするなど、「プロジェクト」のマネジメントだけでは成り立たない、他のマネジメント要素が見えてくるのが、組織が大きくなり始めたときではないでしょうか。

マネージャーが従業員のエンゲージメントとモチベーションに大きな影響を与えることはわかっていても、なかなかマネージャーの育成やサポートができていない現状は、スタートアップやトランジションにある企業だけではなく、すでに「大企業」と呼ばれている企業にも同じことが言えます。

数値目標だけでは不信感が

さて、これから会社を伸ばしていきたいというときに、従業員のモチベーションが下がっている状態は、組織としては避けたい状況です。

では、どんなことが起こっていたら、マネジメント力の強化が必要になっているときなのでしょうか? 2018年7月に「ATD(Association for Talent Development)」に掲載されたTravis Bradberry氏のコラムに “9 Bad Manager Mistakes That Makes Good People Quit”をヒントに、考えてみたいと思います。

文=中原孝子

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