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働き方革命最前線 ─ポストAI時代のワークスタイル

Pressmaster / Shutterstock.com

変化の時代において求められる地頭の良さとは、生まれつきのIQの高さや幼い頃からの教育によるものではなく、「常に物事を新鮮な目で捉え、考え続ける能力」であると以前お話ししました。今回は、これまで僕が「この人は地頭がいいな」と感じた人たちの思考癖をもとに、誰でも後天的に身に付けることができる地頭の鍛え方をご紹介します。

そもそも、地頭がいい人の思考癖とはどんなものでしょうか。一言で言うと、「ある2つの物事に対して、抽象度を上げ下げしながら、共通点を見出す」という思考パターンです。例えば、野球の巨人ファンと阪神ファンは犬猿の仲で有名ですが、一つ抽象度を上げると、どちらも熱狂的な野球ファンであると捉えられます。

さらに抽象度を上げると、両者をスポーツ好きと見ることもできますが、そこまで上げるとなんだか実感のないものになってしまいます。つまり、物事の抽象度を適切に上げ下げし、捉え直すことで、一見相反する者同士の間に共通点を見つけることができるのです。つまり巨人ファンと阪神ファンは、「熱狂的な野球ファン」という共通点でもって、実は熱い同志にもなれるのです。

このように、問題の抽象度を上げ下げしながら考えられるようになると、ビジネスにおける課題解決の糸口を見つけられるようになります。

苦手な相手と自分との共通点を考える

大事なのは、物事の抽象度を上げ下げする思考を、日頃から訓練することです。

その方法としておすすめなのが、一見自分とは全く関わりのなさそうな人と、どんな共通点でもって仲良くなれるかを考えることです。つまり、相手と自分の間で抽象度を上げ下げしながら、仲良くなれるポイントを探すのです。さらに、その対象が、なるべく自分が自己嫌悪を持ってしまうような、苦手な相手だとなおいい訓練になります。

例えば、最近はツイッターで歌手やアイドルのファンコミュニティが可視化されるようになったことで、熱狂するファンたちに対して、「信者みたいで怖い」と水を差す人も増えるようになりました。僕はSEKAI NO OWARIが好きですが、SNSでは彼らを「厨二」と揶揄する声も多いですし、「セカオワは好きだけど、ファンは信者みたいで怖い」という意見も少なくありません。

しかし、一見すると厨二っぽいセカオワの歌詞には、実は学校のクラスや会社での同調圧力の中で揉まれているマイノリティの人たちに、光を当てる役割があったりします。ファンは、それによって救われている人たちだ、という観点から捉え直すと、実は自分と同じ痛みを抱えているのかもしれない、と想像することができます。

文=尾原和啓

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