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2018.11.16 11:30

売れ残りの商品の廃棄、それはブランドを守るのか?

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しかしそもそも、廃棄処分はブランド棄損を回避するのか? という問いに対しては、世界中から避難されたバーバリーの一件を見ても「ノー」と断言することが出来るではなかろうか。
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SNSが普及し、個人がメディアとなり得る時代に、例えば店頭では環境にやさしい取り組みをPRをしながら、裏で大量の廃棄をしているという実態が知れたときの打撃は計り知れない。顧客のブランドに対するロイヤルティは薄れ、その事実は歯止めなく拡散されていくというマイナスのインパクトを考えると、むしろ、廃棄処分をすることがブランドを棄損するという時代に突入していると言える。

では、業績に響く原価割れ販売を避けるために、廃棄以外の方法はないのだろうか。バーバリーは9月6日、即刻廃棄を取りやめ、今後、寄付や再利用の拡大に努めると発表。同社のマルコ・ゴベッティCEOは「現代の高級ブランドは、社会にも環境にも責任を持たなければならない」とコメントした。寄付であれば環境に直接的なダメージを与えることなく、発展途上国への物資の支援として有効活用することもできる。

また、近年はテクノロジーの進化により、捨てるはずの繊維製品に含まれる綿繊維からバイオマスエネルギーを精製したり、合成繊維からリサイクルペレットを製造する再生プラントも出来てきている。これまでよりも効率的にリサイクルすることもできる。
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違う業界を見れば、わかりやすいところでもプラスチックストローやレジ袋の廃止など、サステナブルを意識した動きはかつてない盛り上がりを見せている。繊維・ファッション業界全体としても、変化を問われるターニングポイントにきているのではなかろうか。

文=福屋 剛

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