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日米で、大学の合否判定の問題が議論されている。問題の本質はかなり異なるのだが、政府も巻き込む問題になっており、主要メディアが取り上げていることから、考えてみることにする。

文部科学省局長が、文部科学省からの補助金で便宜を図る見返りに、東京医科大学に息子を不正入学させてもらったという、受託収賄事件で7月4日に逮捕された。これを契機に入試の採点・合否判定のプロセスを精査しているなかで、8月になり東京医科大学が女子受験生の一次試験の点数を一律減点していたことが発覚して大きな問題となった。

特に、東京医科大学は、2013年から3年間に女性活躍のための補助金8026万円をもらう一方で、女性が活躍できないようにしていたということで、特に糾弾を受けた(経緯は18年8月8日と8月12日の読売新聞に詳しい)。

問題の本質に議論を進める前に、米国の状況について解説する。米ハーバード大学に不合格になったアジア系米国人の団体が、同大学に対して不当に差別されて入学できなかった、として訴訟を起こしたことが話題になっている。しかも、米司法省が、この学生たちの訴えを支持する方針を示したことで、今後の展開が学生に有利に働く公算が出てきた。学生たちの訴えによれば、ハーバード大学では、アジア系米国人の合格者数が多すぎないようにしていたのだという。

米国の大学入試の審査項目は多岐にわたる。まず高校の成績の平均点、Grade Point Average(GPA)、日本のセンター入試にあたるSAT、自分をアピールする小論文(Essay)、さらに面接もある。GPAやSATは点数化されているが、小論文や面接では、それなりに主観も入る余地がある。

ハーバード大学に入学志願する学生たちなので、きっとGPAやSATは満点に近い成績をとっているのであろう。それでも不合格になるというのは、主観が働く部分で不利になるように仕組まれている、そしてアジア系米国人の合格割合が一定数を超えないようにしている、と訴える側は主張している。

一方、ハーバード大学は、大学が多様性をもった人材を確保することも重要だとして、単にGPAやSATの成績だけでは合否判定をしない、ということを明確にして反論している(詳細は、New York Times 2018年8月30日参照)。

ILLUSTRATION BY BERND SCHIFFERDECKER

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