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オトコが語る美容の世界

Benoit Daoust / Shutterstock.com

美容化粧品業界における環境問題に、スクラブ洗顔などに含まれるマイクロビーズがあると前回の記事で書いたが、その後、別の業界の方から、「スクラブ洗顔料も問題だが、塩入り歯磨き粉と呼ばれるものも、一部、塩でなくプラスチックのマイクロビーズ入りのものがある」と言われて驚いた。

確かに、僕自身も以前、コンビニで塩入り歯磨き粉を購入した記憶がある。つぶつぶの物体が入っており、「塩」は気持ちいいなどと思いながら、リピート買いをしていた。

その後、歯医者の友人から「塩よりも、泡立たない歯磨きペーストのほうがよく磨ける」と言われて変えてはいるが、プラスチック問題は、ことほど左様に、身近なところに潜んでいる。

毎年春先に、カリフォルニアのアナハイムで、化粧品なども含む世界最大規模のナチュラルプロダクトの展示会がある。アナハイムは、大谷翔平選手が所属するロサンゼルス・エンゼルスの本拠地もあるが、この展示会でも、使い捨てのプラスチック製品は見当たらず、ストローやスプーンは生物分解性のものだったり木製だったりする。

衝撃的だったのは、今年5月、EUが、海洋生物保護のために使い捨てプラスチック製品の使用を禁止する法案を提出したことだ。禁止されるプラスチック製品は、ストローや食器をはじめ、綿棒なども含まれ、また2025年までに90%のペットボトル回収を義務づけている。

さらに今年7月、スターバックスは、2020年までに全世界の2万8000以上の店舗で、プラスチック製ストローの提供をやめると発表した。日本を含め、年間10億本以上のストローを使用しているスターバックスの英断は、全世界に向け、プラスチック問題に対して大きな警鐘を鳴らすことになった。

すでにヨーロッパでは、イギリスやフランス、ドイツなどをはじめとする各国で、プラスチックのストロー、皿、レジ袋などの使用を停止している。店頭で、レジ袋が有料かどうかを訊ねる以前に、もうそれ自体が存在していないのである。

ラッシュのSDGsな石けん

2050年には、海洋生物より海に流れ出てしまったプラスチックの量のほうが上回る、というまことしやかな説が飛び交うほど、プラスチック問題は切実である。海岸へ出かけ、打ち上げられた発泡スチロールの破片などを見ると、汚いと見過ごしてしまいそうだが、あれが100年、200年経っても消えない白い破片だと思うと、誰しも危機意識が芽生えるのではないだろうか。

問題がこのようにクローズアップされるなか、美容業界では、英ブランド「ラッシュ(LUSH)」が面白い取り組みを進めている。

たとえば、海亀の形をした入浴料(バスボム)。綺麗で可愛く、良い香りのする同社のの定番のようなアイテムだが、それを使用していくと、最後に透明の紐のようなものがでてくる。何かと思うと、それは寒天でつくられており、ラッシュが考える「海亀がプラスチック破片を呑み込んだイメージ」を消費者に喚起するものだという。まさに、SDGsを意識した商品だ。

さらに最近では、プラスチックのシャンプーボトルをどうするか、という疑問に応えた商品も登場させた。それは、液体ソープの入ったボトルのように見えるのだが、じつはボトルの形をした固形ソープというもの。実にウィットにも富み、環境に関しても考えさせられる商品なのだ。

文=朝吹 大

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