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2018.07.05

W杯でのメッシを例に考えるボディランゲージの重要性

リオネル・メッシ (Photo by Michael Regan - FIFA/FIFA via Getty Images)

FIFAワールドカップ(W杯)ロシア大会に出場したアルゼンチン代表のフォワード、リオネル・メッシは4試合でわずか1ゴールしか決めることができなかった。もちろん、サッカーはチームスポーツだ。アルゼンチン代表が多くの人の期待を裏切る結果となった責任を、メッシだけに負わせることはできない。

だが、それでも今大会の試合中に見られたメッシの態度については、多くの人がさまざまな意見を述べている。例えば、アルゼンチンが0-3で敗れたグループリーグのクロアチア戦では米ESPNの番組に出演した元サッカー選手たちが、まだ勝つチャンスは残っているとみられるにもかかわらず、「関心がなさそうだ」「失意の人のようだ」などと評していた。

また、ツイッターに投稿したある女性は、「…試合中の彼のボディランゲージはひどかった。…まるで自分にはW杯のトロフィーを受け取る資格があるが、“この低能な者たちの中で、自分一人で何ができるというんだ”とでも言っているかのような雰囲気で、もう諦めてしまっていたようだった」コメント。この他にも、メッシのボディランゲージについて、数多くのやり取りがなされている。

当然ながら、外見だけで中身を判断するのはフェアではない。本当のその人を知らずに速断してしまうというのはよくあることだが、私たちの大半は、試合中のメッシの本当の気持ちや考えを知らない。

内向的だと損をする?

忘れてはならないのは、メッシは世界最高のサッカー選手の座を競い合うポルトガルのクリスティアーノ・ロナウドのような人たちと比べ、内向的だということだ。

内向的な人は、外向的な人とは異なる形で外部の世界と関わる。メッシは確かに、ロナウドほど頻繁にシャツを脱がない。試合を優勢に進めているときでも、あまり勝者のポーズと言われるような動作を見せない。例えば、胸を突き出したり、手を頭の上まで高く持ち上げたり、あるいは口を開けて見せる、顎を上げる、上を見上げる、反り返って歩く、などといった行動だ。

いずれにしても、まさにこうしたメッシの態度に示されるように、ボディランゲージは私たちにそのつもりがあってもなくても、他人にメッセージを送ることがある。あなたが自信満々でも、そうではないと誤解する人がいるかもしれない。恐怖感がないときでも怖がっていると思われたり、興味津々でも無関心だと思われたりすることもある。

内向的な人は常に、誤解されるという問題に直面している。私たちは、本当の自分でいなくてはならない。ただ、他人が自分をどう判断する可能性があるのかについて知り、自分以外の誰かになろうとするのではなく、できれば行動を調整してみることは、私たちの助けになる。
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編集=木内涼子

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