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フォーブス ジャパン編集部 編集者

三根一仁(左)と川原圭博(右) / photograph by Toru Hiraiwa

三根一仁が投資家、また経営者として、川原圭博の研究成果を基に2015年1月に創業したSenSprout(センスプラウト)。「農業×IoT」をテーマに、畑に挿すだけで水分量を計測できる農業用土壌モニタリングセンサーの開発を行っている。

三根はソニー出身で、シード・アーリーステージのベンチャー企業への投資・支援などを行うinsprout(インスプラウト)の創業者である。川原は東京大学大学院情報理工学系研究科准教授で、同社とともに東大発スタートアップのAgICにも技術アドバイザーとして携わってきた。

三根:会社設立は15年1月ですが、2人の関係は長いですね。07年にネット家電のスタートアップ「Cerevo」の立ち上げを、現メルカリCEOの山田進太郎などと一緒に取り組んだ時からの縁です。

川原:学生ベンチャー仲間だった山田進太郎に誘われ、三根と出会い、「一緒にやろう」となりました。僕は当時は大学とは関係ない立場で出資という形で携わっていました。

僕は今風に言えば「IoT(モノのインターネット)」の研究者で、「従来よりも安値でセンサーを作り、しかもメンテナンスフリーにする技術」が専門でした。その技術が一番活きる分野はどこか-と模索していた際に農業に目をつけ、12年に論文発表をしました。世界を見ると、アメリカをはじめ水不足が深刻で、本来採掘すべきでない地下水まで農業に使用し、問題になっていましたから。

論文発表後、農家の方から「いますぐほしい」と直接お便りをいただくなど反響があり、また時代背景的にもIoTの波がきていたため実用化したいと思っていた際に、三根と再会し、また一緒にはじめました。

三根:我々の農業用センサーは、印刷エレクトロニクスなどを使って電子回路やセンサー部を作っているという特徴がある。また、汎用部品を使って自分たちでハードからソフトまで一貫して設計することで、従来数十万円するものを、数万円にまで価格を抑えられる。一般的な農家が無理なく買えるぐらい安くするのが目標です。

川原:正確な数値を測定しようとすると、複雑で高価な回路が必要です。ただ、科学的に正確な数字を出すことよりも、「農家にとって必要な数字を出すことが大事」という考え方で、シンプルに作ろうとしました。ネットにつながるシステムとしても同様の考え方で、簡素で安くても充分に使用できる品質を作ると。今回の製品は乾電池を使用していますが、将来的には電池交換も不要なメンテナンスフリーの製品を、と考えています。

三根:川原の優れているところは研究者でありながら、研究活動にとどまらず、社会還元を考慮し、研究成果の事業化に積極的なところ。ビジネスへの理解度も高く、一緒にやりやすいです。

川原:僕は三根に会うと、教わることが多い。研究者は「実は事業化に興味はあるけど、どうしていいかわからない」ケースがほとんど。三根と10年近く友人関係を続ける中で、飲みながら「このサービスはこうなってるんだよね」と教えてくれることが、事業化のポイントやビジネスのトレンドを知る機会につながる。だからこそ、「技術屋として次に打つべき手はこうだな」と考えられる。とても、有機的な関係を築け、感謝しています。

三根:世界の水問題を解決する-。人間が使用する水資源の70%を使用する農業用水の非効率を解決するのがミッションです。日本だけでなく、水不足の深刻なアメリカ西海岸、インド市場を視野に入れて、海外展開に向けてすでに動き始めています。

みね・かずひと◎SenSprout代表取締役、insprout代表取締役。東京大学法学部卒業。大学在籍中に数社のベンチャー企業の立ち上げ、企業買収を経験後、ソニーに入社。スゴ録ブランドの立ち上げなどを経験した。2006年、insproutを創業し、15年農業用土壌モニタリングセンサー開発販売のSenSproutを創業した。

かわはら・よしひろ◎SenSprout技術アドバイザー、東京大学大学院情報理工学系研究科准教授。2005年東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了。11〜13年、ジョージア工科大学客員研究員およびMIT Media Lab客員教員を兼任。14年AgIC技術アドバイザー、15年SenSprout技術アドバイザー就任。

文=山本智之

 

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