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リーダーシップ

2025.04.03 15:30

リーダーこそ即答しない、曖昧さを操る「少しずるくて便利」なビジネスフレーズ5選

PeopleImages.com - Yuri A / Shutterstock

4.「計画を進めながら、改善策を検討しよう(We’re building the plane while flying it.):混乱状態にあるプロジェクトを、イノベーションの過程にあると表現したいときに頼りになる言い回しだ。このフレーズを使うと、機敏な動きを激励する一方で、誰もちゃんとした計画をもっていないことを、遠回しに認めることにもなる。

5.「その件については意識している(It’s on my radar.):コミットについては言及せずに、「何かを認識している」と伝えて安心させる、漠然としたフレーズだ。要するに「その件があることは認識しているが、優先度はかなり低い」という意味だ。

こうしたフレーズは、本質的には悪いものではない。単なるツールだ。ただし、どんなツールでもそうだが、意図的に使わなくてはならない。こうしたフレーズを頻繁に口にしている人は、こう自問自答してみよう。「自分は明確さを生み出しているのか。それとも、居心地の悪さを回避しているのか」と。

「正直さ」こそ真の力

問題になるのは、こうしたフレーズそのものではない。こうしたフレーズをきちんと意識せず、自動的に反応して口にしている場合だ。

そうする気もないのに「後でまた検討しよう」と言ったり、「後でまた個別に話そう」と言ったまま放置したり。「常に情報を共有するよ」と言っておきながら、共有しなかったりしていると、チームメンバーからの信頼を失う恐れがある。

リーダーも人間であり、混乱することもある。確信がもてないことばかりで、話の途中で何かに気がつくこともしょっちゅうだ。頭の中には付箋がたくさん貼り付けられている。実を言えば、チームメンバーはリーダーからすぐ答えをもらえることを期待していない。彼らがリーダーに期待しているのは、答えを本気で見つけ出そうとする姿勢だ。

定番のフレーズを何も考えず口にするのをやめ、もっと根拠のある発言を心がけよう。

・「それは素晴らしい指摘だ。もっと時間をかけて検討し、金曜日までに返事をする」

・「自分には確信がもてないから、しかるべき人に相談してから連絡するよ」

・「今は保留にして、あとで個別にフォローアップしよう。この件については、十分に時間をかけたい」

優れたリーダーシップを実現するために大事なことは、何を言うかだけではなく、発言した後にどう行動するかだ。確かな影響力をもったリーダーがいる環境では、「後でまた検討しよう」といったフレーズは言い逃れではない。熟慮の上で明確なコミュニケーションをとる、という約束だ。

最も強いリーダーとは、会話で最も速く反応できる人間ではない。より良い答えが現れる余地を設ける人間だ。

forbes.com 原文

翻訳=ガリレオ

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