あなたは出世したいと思うだろうか? 成功する人は、出世するためには単に一生懸命働くこと以上に必要なことがあると理解している。人々があなたと一緒に働きたいと思うような評判を築くことが重要だ。職場で目立つ人が、必ずしも最も賢い人という訳ではないという現場を私は何度も見てきた。そうした人々は解決策をもたらし、強い人間関係を築き、チームワークを円滑にする人たちなのだ。
チームがあなたのことを「頼れる存在」だと認識すれば、あなたはチームや組織にとってより価値のある存在になる。
では、どうすればそのような評判を築けるのだろうか? 本稿ではあなたを際立たせ、いつも頼りになる人だと思わせるための4つのヒントを紹介しよう。
1. 好感をもってもらおう
当たり前のことに聞こえるかもしれないが、好感をもたれることは、職場で確かな評判を築くための最も手っ取り早い方法のひとつだ。人は自然と、フレンドリーで気さくで、良いエネルギーをもたらしてくれる人と一緒に働きたいと思うものだ。他のスキルと同じように、練習によって、より好感をもってもらいやすくすることができる。努力すればするほど、自然に自信をもって、相手に接することができるようになるのだ。
これは調査でも裏付けられている。人材紹介会社のRobert Halfによる調査では、約21%の労働者が、職場ではIQよりも感情的知性の方が価値があると考え、61%の労働者は、どちらも同じくらい重要だと答えている。
仕事がしやすい人と、一緒に働きたくないという人はいないだろう。ストレスの代わりに、ポジティブなエネルギーをもたらしてくれるチームメイトを評価しない人などいないのだ。職場のすべての人と親密になる必要はないが、あなたと一緒に働くことを楽しんでくれる人がいれば、チャンスは巡ってくるはずだ。
例えば、複数のチームからの意見を必要とする大きなプロジェクトがあるとしよう。あなたには「一緒に仕事をしやすい人だ」という評判が立っていて、あなたとならば物事をストレスなく円滑に進めることができると思っている人がいれば、彼らはあなたをチームに加えたがるだろう。やがて、その評判があなたにチャンスをもたらすことになる。
あなたが選ばれるのは、単にスキルが評価されるからではなく、あなたと一緒に仕事をすることで、自分の仕事がより円滑に進み、楽しくなると思われているからなのだ。
2. 得意なことを極め、特化しよう
多くの人は、すべての物事を得意とすることが自分の価値を高めると考えている。多才であることは素晴らしいが、特定の分野のエキスパートであることに勝るものはない。ニッチなスキルを身につけ、自分のことを本当によく知っていれば、人はあなたのアドバイスを求めるようになる。手を広げすぎず、ひとつの分野を極めることに集中すれば、すぐに「この人に相談すれば答えが返ってくる」という評判を得られる。
仕事で優秀であるということは、単に仕事のやり方を知っているということではない。あなたは、自分の仕事に影響するツール、プロセス、業界のベストプラクティスを十分に理解しているだろうか。業界のトレンドや変化を常に把握しているだろうか。
そうした物事を知れば知るほど、あなたの価値は高まる。そして何か問題が発生したとき、あなたに相談すれば迅速に問題が解決すると信頼されれば、人々はあなたのことを頼りになる存在だと認識するようになるだろう。
結局のところ、仕事の質があなたにとっての最大の資産なのだ。たとえオフィスで最も好かれる存在であっても、仕事で結果を出さなければ、なくてはならない存在とは見なされない。どのチームにも、あらゆる問題を解決してくれる、誰もが頼りにするような存在がいるものだ。もしあなたがそのような存在になることができれば、昇進の機会やリーダーとしての役割、雇用の安定が後からついてくる。