働き方

2025.03.28 10:30

「社内政治」でキャリアを伸ばす5つの方法、努力を出世に結びつける戦略的行動のススメ

Shutterstock.com

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「努力を惜しまなければ、成功は自ずとついてくる」といった言葉を耳にしたことがあるだろう。だが現実には、努力は単なる入場券にすぎない。努力することでゲームには参加できるが、勝利を手にすることは滅多にない。キャリアアップには努力や成果と同じくらい社内政治を理解し、存在感を示すことが重要だ。実力のみに頼っていると、次の昇進やリーダーシップを発揮する機会を得るまでに、長く足踏みする可能性がある。

足踏みは、素晴らしい成果を出すことに誇りをもっている人にとっては特にイライラするものだ。高い業績をあげる人は「なぜ自分の努力が通用しないのか」「それほど努力していないように見える人たちがなぜ先に昇進するのか」と疑問に思う。実際には努力が足りないからではなく、戦略的に動いているかどうかがポイントなのだ。この点を理解することは、自己主張して自分の貢献が認知・評価されることにつながる。

社内政治の役割

多くの人は社内政治を避ける。人を操ったり、利己的な行動のように感じられるからだ。だが社内政治の本質は人間関係や影響力、そして組織内の力関係を理解することにある。この「駆け引き」をうまくこなす人は、必ずしも社内で一番はっきりと意見を言う人、あるいは極めて攻撃的な人ではない。彼らは適切な人々やプロジェクトと連携しているのだ。

社内政治は陰口を言ったり噂話をすることではなく、以下について学ぶことだ。

・誰が決定を下すのか
・誰の意見が重視されるのか
・職場における暗黙のルールや「空気」とは何か

社内政治の進め方

「政治」という言葉に抵抗がある場合は、「戦略的な人間関係の構築」と考えるといいだろう。 誠実さを犠牲にすることなく、社内政治に参加する方法を紹介する。

1. 権力構造を把握する

社内で大きな影響力をもつ人、意思決定者、有望な人材を特定する。 表立って、あるいは見えないところで誰が権力をもっているのかを把握し、そうした人のやりとりを観察する。特定方法は以下の通りだ。

・重要な会議に出席する人に注目する
・上司が誰の話に耳を傾けているかに着目する
・決定がどのように行われ、誰が関与しているかを意識する

2. 役職や部門を超えてつながる

親しい人だけでなく、同僚やマネージャー、幹部との関係を構築する。自分の仕事ぶりに一目置いてくれる人が増えれば、転機が訪れたときに支えてくれる人も増える。そのために取るべき行動は以下の通りだ。

・他部署の同僚とコーヒーを飲みながら近況を語り合う機会を設ける
・部門横断的なプロジェクトへの協力を申し出る
・他の人の仕事や成功に心から関心を寄せる

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翻訳=溝口慈子

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