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宇宙

2025.03.26 18:30

NASA火星探査車が驚きの発見、ミリサイズの球体でできた奇妙な岩石

NASAの火星探査車パーシビアランスが発見した奇妙な石「セント・ポールズ・ベイ」(中央右)の画像。2025年3月13日にマスト先端に設置された左のMastcam-Zカメラで撮影(NASA/JPL-Caltech/ASU)

科学チームはこの岩石の起源の解明に取り組んでいる。明らかなのは、元あった場所から移動していることだ。ウィッチ・ヘーゼル・ヒルを火星周回軌道から撮影した画像には、明るい色と暗い色の岩石帯が写っている。セント・ポールズ・ベイ石は、暗い色の岩石帯の1つに関連している可能性があるが、さらなる調査が必要だ。

パーシビアランスが引き続き探査すれば、同様の岩石が見つかるかもしれない。ジョーンズは「地質学的観点から岩石の特徴を捉えることが、岩石の起源を理解し、ジェゼロクレーターの縁部とその先の地質史にとっての重要性を解明するために不可欠となる」と説明している。

火星の奇妙な岩石

NASAの火星探査車オポチュニティが2004年に発見した球粒「ブルーベリー」の画像(NASA/JPL-Caltech/Cornell/USGS)
NASAの火星探査車オポチュニティが2004年に発見した球粒「ブルーベリー」の画像(NASA/JPL-Caltech/Cornell/USGS)

火星ではこれまでにも、NASAの探査車によって驚くべき地質学的発見がなされている。探査車オポチュニティが2004年に一群の球粒を発見したことは有名だ。この球粒は火星の「ブルーベリー」として知られるようになった。最近では2024年中頃、探査車キュリオシティが車輪で轢いて割れた岩石の中から黄色の硫黄結晶が見つかった。

パーシビアランスとキュリオシティは、現在も火星で運用中のNASAの探査車だ。多数の科学観測機器を搭載しているが、主な目標の1つは太古の火星に微生物が生息していた可能性があるかどうかを調べることだ。これは遠方から答えを見つけるのが難しい問題なので、より詳細な調査のために岩石試料を地球に送り届けることができる日が来るのを期待して、パーシビアランスは今も試料の収集を続けている。

セント・ポールズ・ベイは今のところ、ちょっとした謎のままだ。火星探査車による奇妙で不思議な発見のリストにこれも追加しよう。きっと何年も科学者を夢中にさせるに違いない。

forbes.com 原文

翻訳=河原稔

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