誰もが幸運にも学位をもっているわけではない。そして現在、学位の価値は完全に失われた訳ではないが、以前ほどではないことに多くの人が気づき始めている。学位はもはや高収入を得るための唯一の道ではなく、職場における威信も失っている。
多くの人が、自分の選んだ学部を優秀な成績で卒業したにもかかわらず、半年、1年、あるいは2年間失業したという悲惨な体験談をもっている。一流の大学を卒業するだけでは、もはや十分ではないのだ。企業は、あなたが成果を上げるであろう証拠や根拠を求めており、技術的なスキルだけでなく、ソフトスキル(個人の性格特性や行動に関わるスキル)を兼ね備えた人材を求めている。
ウォルマートやIBMのような企業が、求人の要件から学位を捨てた理由のひとつは、労働市場で高度なスキルをもつ専門家が不足しているからだ。労働力の格差はAIの発展によって拍車がかかり、絶えず広がり続けている。
マイクロソフトの『Work Trend Index』によれば、企業はAIスキルのある人材を切実に求めており、経験年数は適正だがAIのスキルや知識がない候補者を雇うくらいなら、十分な経験がなくてもAIのスキルがある人を雇おうとさえ考えているという。
雇用市場に存在するスキルギャップは、あなたにとってはチャンスとなる。企業は、需要のあるスキルをもった人材の採用に躍起になっているため、経験年数や学位など多くの条件を取り下げているからだ。その代わりに資格やスキル、過去の実務経験、実績などを組み合わせてアピールすることが、高収入を得る近道となっている。
オンラインでも取得可能で、平均して6カ月以内に取得できる資格のうち、学位がなくても10万ドル(約1500万円)以上を稼げるようになるものを紹介しよう。これらの資格は主にテクノロジー、金融、ヘルスケア、事業運営など高成長を続ける業界に関わるものだ。