暮らし

2025.03.17 15:00

カップルが「正しく喧嘩」する4つのコツ。対立を絆に変えるために

Shutterstock.com

4. 相手を許し、感謝する

許すことは、問題を見て見ぬふりをすることだと誤解されがちだが、実際は逆だろう。何もなかったことにするのは結局、逆効果だ。事実を否定し、そこから何かを学ぶ機会も否定することになる。

ここでいう許しとは、過去の傷にふたりの関係が左右されないようにすることだ。わだかまりを抱え込んだり、現実から目を背けたりすることは、ふたりの距離がひらいたり、怒りを生んだりする可能性がある。しかしそれらを手放すことで、ふたりは重荷を背負わずに前に進むことができる。

とはいえ、許しは自動的に起こるものではない。あなたが意図的に行うものであり、時には時間も必要だ。多くの場合、怒りやわだかまりは対立時に生まれる正当な反応だ。だが、専門誌『パーソナリティ・アンド・インディビジュアル・ディファレンシーズ』に掲載された研究が指摘するように、感謝と許しは関係修復のプロセスを大幅に円滑化する。

互いが積極的に感謝の気持ちをもつと、欠けているものではなく享受しているものに注意が向くようになる。相手の過ち、つまり自分が受けた傷を数えることをやめ、相手が自分のためにしてくれた多くのことに感謝するようになる。

その結果、怒りやわだかまりは、悲しみのようなよりコントロールしやすい感情へと変わる。感情が処理しやすくなれば、相手を受け入れることも可能になる。

例えば、パートナーが記念日や計画、約束など、何か重要なことを忘れてしまったとしよう。当然、あなたは傷つく。怒りが胸の内で渦巻き、何度も思い返し、苦々しい気持ちが募るかもしれない。

その代わり一歩下がって、相手があなたに気持ちを寄せてくれたときのことを思い出すこともできる。あなたを支えたり、日常のささいな瞬間にあなたに愛情を示したりしたとき、あるいはあなたが苦しい時に笑わせてくれたときなど。

傷つくことが悪いと言っているのではない。だが、相手が自分のためにしてくれたことに注意を向ける方が、あなたの傷はより早く、そしてより自然に癒える。ひとつの過ちで相手を判断するのではなく、ひとりの人間として見ることで、愛と希望をもって一緒に前に進む道が開かれる。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事