欧州

2025.03.10 09:00

クルスク州でロ軍が進撃、ウクライナ軍の補給脅かす 精鋭ドローン部隊も展開

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ウクライナ軍は通常、ジャミング(電波妨害)によってロシア軍のドローンの多くを飛べなくしているが、ルビコンの部隊はよくできたドローンや、使用する周波数帯を素早く切り替えられるらしい無線制御システムによって、ウクライナ側のジャミングをかいくぐって戦うことに成功している。

その結果、「クルスク州でのウクライナ軍の兵站はドローンの攻撃で深刻な損害を被っている」とパーペチュアは書いている。これまでにウクライナ軍の車両数百両が撃破されており、それには補給トラックのほか、貴重な米国製M2ブラッドレー歩兵戦闘車やマックスプロ装甲トラックも含まれる。

「数は明らかにわたしたちの側に味方していない」と、クルスク州で戦闘任務に就いているウクライナ海兵隊所属のドローン操縦士、Kriegsforscherも憂慮している

ウクライナ空軍はMiG-29戦闘機少なくとも1機をクルスク方面に出撃させ、ロシア軍の反攻を支援する装甲車両が格納されていたとされる倉庫を空爆した。また、現地のウクライナ軍は、地下のガスパイプラインを通ってスジャへの潜入を図ったロシア軍部隊を撃退したとも伝えられる。

クルスク州のウクライナ軍が切実に必要としているのは新たなジャマー(電波妨害装置)だろう。パーペチュアは「ルビコンの能力に対抗する妨害技術の著しい進歩がなければ、クルスク州での占領地域の保持は不可能になるかもしれない」と警告している。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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