クロックスの最近の業績は、2022年に買収したHeyDudeブランドが困難に直面している一方で、コアブランドであるクロックスは好調であるなど、複雑な様相を呈している。
クロックスブランドはQ4決算において4%の増収を達成したが、HeyDudeブランドは横ばいだった。このブランドの買収費用としてクロックスが25億ドル(約3800億円)を支払ったことを考えれば、投資家がこの結果に不満を抱くのも無理はない。しかし、それでも同社の業績が収益の80%を占めるクロックスブランドに依存していることは、プラス要因だ。利益の大半がクロックスブランドからもたらされているため、その力強い収益成長と高い利益率により、より高い評価倍率が正当化される可能性がある。
Q4決算における調整後の営業利益率は20%を超え、前年同期の24%から低下したものの、業界平均を上回る内容だ。比較として、ナイキの直近決算における営業利益率は11%だった。それにもかかわらず、クロックスのPER(株価収益率)はわずか8倍となっており、これはクロックスが過小評価されている可能性を示している。
2024年度における年間収益は前年度比3.5%増の41億ドル(約6200億円)だった。また、調整後のEPSは同9.5%増の13.17ドル、希薄化後のEPSは同24%増の15.88ドルとなった。クロックスブランドの年間収益は同9%増の33億ドル(約5000億円)で、消費者向け直接販売が同10%増、卸売りが同8%増となった。その一方で、HeyDudeブランドの年間収益は同13%減の8億2400万ドル(約1240億円)で、消費者向け直接販売が同4%減、卸売りが同20%減となった。
過去4年間におけるクロックス株の年間リターンは、S&P500と比較して変動が大きい。クロックス株の年間リターンは、2021年に105%、2022年にマイナス15%、2023年にマイナス14%、2024年に17%だった。
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forbes.com原文)