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2025.02.17 10:00

【米国株ウォッチ】好決算で株価上昇、コカ・コーラが長期投資に適している理由

Stefano Guidi/Getty Images

Stefano Guidi/Getty Images

先日、コカ・コーラ(ティッカーシンボル:KO)は2024年度第4四半期(Q4)決算を発表し、収益、利益ともに市場予想を上回った。収益は115億ドル(約1兆7600億円)、調整後のEPS(1株あたりの純利益)は0.55ドルで、それぞれ市場予想の107億ドル(約1兆6400億円)、0.52ドルを上回った。好調な販売価格が業績を後押ししている。また、コカ・コーラは市場予想と同水準の業績見通しを発表している。こうした好材料により、コカ・コーラ株は決算発表後に約5%上昇した。

2024年初頭から米国記事執筆現在までのコカ・コーラ株のリターンは約13%となっており、約27%の上昇となるS&P500種株価指数のリターンを下回っている。販売数量の伸びが鈍化したことが過去1年間における株価の重荷となっているようだ。

Q4決算の概要

Q4決算における収益は115億ドル(約1兆7600億円)で、報告ベースでは前年同期比6%増となった。しかし、既存事業ベースでは、価格ミックス(幅広い製品に設定された価格)が9%増加し、濃縮飲料の売上も5%増加したことにより、最終的な収益は14%増加した。セグメント別では、既存事業売上高は「欧州・中東・アフリカ」で17%増、「ラテンアメリカ」で25%増、「北米」で15%増、「アジア太平洋」で1%増、「グローバル・ベンチャー」で3%増となった。

これまでコカ・コーラは販売数量の成長鈍化に苦しんでいたものの、Q4決算における販売数量は2%増加し、前向きな展開となった。さらに、営業利益率は前年同期比で0.9ポイント改善し、24%に達した。増収と営業利益率の改善により、EPSは同12%増の0.55ドルとなった。

コカ・コーラが発表した今後の業績見通しでは、販売量の増加と好調な販売価格に支えられ、既存事業売上高が5%から6%伸びることが見込まれている。また、最終利益は2%から3%の成長見通しとなっており、これは市場予想の2.5%成長と同水準だ。アルミの輸入に対する関税の引き上げによる潜在的な影響が懸念されたが、コカ・コーラの経営陣は、パッケージング・コストは経費のごく一部であり、関税関連の影響はコントロール可能な範囲内であると投資家を安心させた。

コカ・コーラの目標株価は?

Q4決算の発表後、コカ・コーラ株はその堅調な業績と業績見通しを反映して上昇した。過去4年間におけるコカ・コーラ株の年間リターンには多少のばらつきがあるものの、S&P500と比較すると株価の変動は小さく、2021年の年間リターンは11%、2022年は11%、2023年はマイナス4%、2024年は9%となっている。

私たちは近日中に最新決算を反映したコカ・コーラの目標株価を更新する予定だが、同株にはまだ上昇の余地があると考えている。

米国記事執筆現在におけるコカ・コーラ株のPER(株価収益率)は23倍となっており、これは過去5年間の平均値である25倍を下回っている。また、販売数量が堅調に伸びており、利益率も改善し、アルミ関税の影響が限定的であることから、コカ・コーラ株にはまだ上昇の余地があると考える。よって、直近で株価は上昇しているものの、コカ・コーラ株は依然として魅力的な長期投資先であると私たちは考えている。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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