Z世代を筆頭に、今どきの求職者が突きつけられている4つの課題
低調な雇用市場は、求職活動中のすべての世代に共通する悩みだが、Z世代は社会に出てからの年月が比較的短いため、風当たりがよりいっそう強くなっている。現在、適職を探す道のりで、Z世代が回答を突きつけられている問いは4つ存在する。
・「応募しているポストに自分は適任か?」 :Z世代の40%近くが、この点の見極めに苦慮している
・「自分が持つスキルのうち、募集中のポストの必要条件に合致しているのはどれか?」 :3分の1以上の回答者が、この点をどう見極める方法について、確信が持てないとしている
・ 「企業から『ゴースティング』されているのか?」 :Z世代の求職者のうち、半分近く(49%)の認識では、この問いへの答えは「イエス」だ。さらに10人中4人が、これまで以上に、一方的に連絡を断たれることが増えていると報告している
・「手当たり次第に応募するやり方は、本当により良い戦略なのか?」 :むやみやたらに多数のポストに応募するのは、もはや成功に結びつく戦略とは言えない。41%の人が、これまで以上に多くの求人案件に応募しているが、企業から反応が返ってくる割合は減っている、と報告していることからも、この点は裏付けられている
これだけの課題に直面していることを考えると、さすがのZ世代たちも、楽観的な見方は減っていくかもしれない。それでも、この世代の51%は、初挑戦の業界や領域のポジションを検討するつもりだ、と回答している。また、さらにチャンスを得られる道を開くために、2025年に入って新しいスキルを習う計画を立てている人も25%に達した。
採用を検討する企業側が直面する課題
AIは業務の効率化に役立つと言われるが、実際にはAIが原因で、むしろ仕事量は増えているのではないか。採用の当事者である企業の側は、そう思いたくなっているかもしれない。多くの企業が、採用プロセスが日増しに困難になる現状に直面しているからだ。人事担当者の約5分の1(21%)は、応募者のふるい分けに毎日3~5時間を費やしている。さらに、「すべての判定基準を満たす者は、応募者の半分に満たない」と回答した担当者も70%に達した。
応募する側としては、AIの登場によって、手軽に大量の求人案件に応募できるようになった可能性がある。だが、応募者のスキルが、求められているものとマッチしていない場合は、採用する側・される側の双方にとって、応募は時間の無駄となる。
この点に関してサポートが可能だとうたうのが、リンクトインの「スキルマッチインサイト」機能だ。この機能を使うと、求職者はほんの数秒で、求人に掲載されている業務内容と、自分のスキルがどれだけマッチしているかを知ることができる。また、求められるスキル要件のうち自分がクリアしているもの、必要なレベルに達していないと思われるものもわかる。リンクトインのすべての登録会員向けに提供されているこのジョブマッチング機能では、同プラットフォームに掲載されているすべての求人について、各ユーザーに即したスキルマッチ情報が表示される。
求職者が、自分の強みが転職後のポストに要求されるレベルに達しているかを把握できれば、(うまくいけば)自分のスキルセットの範囲内で、最も良いポストに応募することに集中できる。また、採用担当者の方も、意味のない応募が押し寄せる状況を解消できる(こうした状況は、すべての関係者にとってプロセスを遅延させる要因となっている)。