1月末に発表された別の調査結果では、仕事で燃え尽き症候群(バーンアウト)に陥っている従業員の割合が66%に達していることが判明した。この割合は過去最高で、オフィス復帰(RTO)の義務づけはきつい職場環境ですでに疲弊している労働者のストレスを悪化させる可能性があることを示唆している。
若い世代で燃え尽き症候群顕著
ビジネスリーダーの多くはリモートワークはなくならないと主張しているが、米国の企業は全体的にそのような考えには同調していない。職場関連のストレスが度々話題になり、家族を介護している従業員や障害を持つ従業員は特にリモートワークの恩恵を受けているという実態があるにもかかわらずだ。eラーニングのプラットフォームを運営しているMoodle(ムードル)が調査会社Censuswide(センサスワイド)に委託してこのほど行った調査では、米国の従業員の66%が程度の差はあれ燃え尽き症候群に陥っていることが明らかになった。若い世代で燃え尽き症候群の割合がかなり高く、18〜24歳では81%、25〜34歳では83%なのに対し、55歳以上では49%にとどまっている。 すべての年齢層に共通する燃え尽き症候群の主な原因は以下の通りだ。
・こなすべき仕事量が多く、時間が足りないためにストレスを感じている(24%)
・仕事をきちんとこなすためのリソースや適切なツールが十分ではない(24%)
・景気の悪化が職場でのウェルビーイングに影響を与えている(20%)
・業界の人手不足により仕事量が多すぎるためにストレスを感じている(19%)
また、調査では従業員がAI導入をどのようにとらえているかも明らかになっている。
・Z世代の27%はAIツールが将来、自分の仕事の一部を担う可能性を懸念しており、この割合は55歳以上(8%)の3倍超
・Z世代の24%はAIの活用に極めて前向き(55歳以上の従業員は13%)で、AIツールはとても便利で生産性が向上すると考えている