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キャリア

2025.02.14 12:30

対立するZ世代と企業、働く若者の45%が「不満」との調査も

dotshock / Shutterstock

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若い世代の従業員たちは、職場にさまざまな新たなトレンドを持ち込みながら、時代遅れと彼らが感じる規範に立ち向かっている。柔軟性とワークライフバランスを重視する、という彼らの価値観にかなったキャリアを構築するためだ。

若者が持ち込んでいるトレンドの中には、「リベンジ退職」をはじめとする、だまし討ちのような行為もある。Z世代のあいだでは、偽のキャリアをでっちあげる「キャリア・キャットフィッシング」や、急に連絡が途絶える「オフィス・ゴースティング」など、周囲を惑わせる行為が少なくなく、ビジネス界に警戒心を抱かせている。

Z世代がキャットフィッシングやゴースティングに走る理由

「キャットフィッシング」はもともと、オンライン上で誰かが他人になりすます行為を指し、マッチングアプリやサイバースペースでは大きな問題となっている。これに対して、職場でのキャリア・キャットフィッシングは、求職者が採用担当者に対して、虚偽情報や大げさな情報を提供したり、完全にウソをついたりすることを言う。

ただし、採用担当者の方もまた、相手を欺くような行為に及ぶ場合がある。つまり、不正確な業務内容を提示したり、実際よりもラクな仕事に見せかけたりすることがあるのだ。若い従業員は、初出勤の日に、想像していた仕事と違うと知って愕然とする。これが「シフト・ショック」だ。

ウェブ会議デバイスを提供するOwl Labs(アウル・ラボ)が発表した調査報告は、キャリア・キャットフィッシングが増加している理由を浮き彫りにした。そして、何らかのインセンティブがあれば、若い従業員が新しい仕事にもっと熱心に取り組もうと思えるようになるかもしれない、とも指摘している。

一方で、若い世代のあいだでは、新しい会社から採用されて承諾したのに、初日に出勤を拒むオフィス・ゴースティングも見られる。こうした行動は、新しい労働者世代が抱える、煮えたぎるような不満を反映している。これは、社会人としてのZ世代が影響力を取り戻そうとする1つの方法であると同時に、大企業と若者世代とのあいだの溝が深まりつつあることの表れでもある。

アウル・ラボの報告書によると、働くZ世代の45%が「ストレスが増している」と回答した。さらに、Z世代の多くが、昇給や、福利厚生といったベネフィットとワークライフバランスの向上、キャリアアップの機会増加を望んでいることも明らかになった。Z世代は、自らのニーズが満たされない場合に、キャリア・キャットフィッシングやオフィス・ゴースティングといった創造的な手段で抵抗するのだ。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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