欧州

2025.02.09 09:00

クルスク州でウクライナ軍が反攻、数キロ前進 北朝鮮部隊も襲撃再開

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ロシア側のソーシャルメディアアカウントをモニタリングしているエストニアのアナリスト、WarTranslatedは、ウクライナ軍の迅速な攻撃に対するロシア側の反応を伝えている。それによると、6日にはウクライナ軍による「4波」の攻撃があったという。ロシア軍のドローン(無人機)からの映像には、ウクライナ軍の耐地雷トラックなどの車両が間隔を広めにとって長い縦隊を組み、幹線道路を進む様子が映っている。
ロシア軍はFPV(一人称視点)自爆ドローンを向かわせた。一部はウクライナ側のジャミング(電波妨害)かロシア側の操縦士の経験不足、あるいはその両方が原因で外れた。

一部は命中した。ウクライナ軍部隊はBMP歩兵戦闘車1両、VAB装輪装甲車1両、耐地雷トラック少なくとも1両、戦車2両ほどを遺棄した。しかし、これらの損失が攻撃を鈍らせることはなかった。ウクライナ軍の車両縦隊はファナセーエフカを突き進み、この村の東の林に歩兵を降ろした。
ロシア軍は砲撃を加えた。また、ウクライナの退役軍人で現地に情報源を持つコスチャンティン(コンスタンチン)の投稿によれば、この日の夜ごろからか、北朝鮮軍が最大で20人ほどの単位の歩兵部隊を用いて再び攻撃を始めた。

クルスク州の前線の北朝鮮部隊については、しばらく目撃されていないことから撤退したとの見方も出ていた(編集注:ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領も7日、クルスク州で北朝鮮部隊が再び戦闘に投入されたと述べている。コスチャンティンによると、北朝鮮兵はウクライナ側の熱画像カメラ搭載ドローンに捕捉されないように、熱遮断ケープの類いをまとって夜間に襲撃してくるという)。

一帯では激しい戦闘が続いているが、戦況図「Ukraine Control Map」を作成しているアナリストたちはウクライナ軍が突出部の南東方面で前進を遂げたのは確実と判断し、地図に反映させた。縮小してきていたクルスク州の突出部は数週間ぶりに拡大した。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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