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2025.02.07 13:30

多様性をかき混ぜる。数学者でピアニストの中島さち子が万博で見せたい世界

中島さち子|steAm 代表取締役CEO

中島さち子|steAm 代表取締役CEO

世界の天才が集う国際数学オリンピックで高校時代に金メダルを獲得。東京大学理学部の学生時代はジャズピアノの即興演奏に夢中になり、人気バンド「渋さ知らズ」のキーボーディストとして海外ツアーにも参加した。

科学(science)、技術(technology)、モノづくり(engineering)、芸術(arts)、数学(mathematics)を重視する教育に取り組む「steAm」を創業して教育事業に取り組みつつ、2025年大阪・関西万博のテーマ事業プロデューサーに就任した。二刀流ならぬ三刀流、四刀流の仕事は、自分のなかですべて一貫しているそうだ。「これまで私が興味をもってきた『好き』には、どれもあらかじめ決まった答えがありません。難問の答えを探して何日も考え続けたり、その日その場所でしか生まれない即興演奏を探る。教育にも模範解答なんてありません。大阪・関西万博を訪れた一人ひとりが『いのち輝く未来社会のデザイン』への答えを探して創造性を爆発させる。ひとつではない答えを探し求める先に、世界平和が訪れると信じています」

人々や事柄が交じり合い出会う交差点を、博物学者・南方熊楠は「萃点」と呼んだ。「萃」とは「あつまる」という意味だ。国籍や宗教、年代、ジェンダーといった差異を乗り越え、多様性あふれる人々がゴチャ混ぜに集まる。そこから「創造性の民主化」が始まる。「カップをかき混ぜるマドラーのように、いろんな萃点をつくり、多様な存在をかき混ぜる。それが私の役目です」


中島さち子◎1979年生まれ。高校2年時に国際数学オリンピックで金メダル(日本人女性初)。東京大学理学部卒業。ニューヨーク大学芸術学部修士課程修了。大阪・関西万博の中核パビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」プロデューサーを務める。

文=荒井香織 撮影=小田駿一

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