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2025.01.26 16:00

すばらしい結婚生活は「偶然の産物ではない」、夫婦が苦労して学ぶ2つの教訓

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苦労してのみ教訓が得られるわけ

こうした教訓は重要であるにもかかわらず、ほとんどの人は結婚生活で困難に直面するまで、あるいは小さな問題がもっと大きなものに発展するまで、これらの教訓を理解しない。

これは、社会的に結婚がロマンチックなものとして捉えられていることが原因だろう。専門誌『サイコロジー・オブ・ウイミン・クォータリー』に2014年に掲載された研究が指摘しているように、おとぎ話やラブコメ、ラブソングなどの影響で私たちは真実の愛は努力を要しないものと考えがちだ。これは非現実的な期待を抱かせ、カップルは準備不足のまま結婚生活には努力が必要だという現実に向き合うことになる。

さらに、結婚に必要な自己認識を高めるには時間がかかり、十分に高まったときにはもう手遅れかもしれない。専門誌『ジャーナル・オブ・パーソナリティ・アンド・ソーシャルサイコロジー』に掲載された研究によると、多くの人は自分自身を十分に理解せず、自分の本当の気持ちや考え、性質を相手につまびらかにしないまま結婚に踏み切る。

私たちは短所ではなく長所を前面に出し、悪い習慣ではなく良い習慣に注目する。衝突や不満があって初めて、私たちは自分の欠点やそれが結婚生活に与える影響を認識し始める。この自己発見のプロセスは痛みを伴うが必須だ。

注意したいのは、結婚当初は努力が必ずしも目に見えない場合があることだ。結婚してしばらくは、恋愛感情の高まりと目新しさによって関係を維持するのは簡単なことだと感じるかもしれない。ハネムーン期が過ぎ去り、あれこれと相手に求めることが積み重なり始めたときに初めて、夫婦は健全な愛を維持するためには多大な努力が必要であることを思い知る。結婚は人生で最も学びを得られるものの1つだが、そこから学ぶことは必ずしも簡単ではない。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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