実際、近年の研究では、不安型の愛着スタイルを示す人が増加していることが示されている。これは、多くの人が他人を信頼し、関係において安心感を得ることに苦労していることを示唆している。この愛着スタイルは、拒絶されることへの恐れから、恋愛対象との間に強い感情的な繋がりを築くことを難しくさせている。
これらの影響を認識することで、私たちは、個人的な相性ではなく、過去の恋愛パターンに根ざした表面的な好みを、本当に譲れない条件と区別することができるようになる。
最終的に、自己認識を深め自身の恋愛における基準を振り返ることは、より健全な関係の選択につながる。そうすれば、自分の頭の中の理想像とは少し違っていても、自分の人生を思わぬ形で豊かにしてくれる相手との可能性にも心を開きやすくなる。
2. ポジティブな面に目を向ける
交際を始めると相手の「気になる部分」にばかり意識が向き、大事な長所を見落としてしまうことがある。これを防ぐためには、意識的に感謝を伝え、相手の良い面を認めつつ、自分自身の内面にある「否定的な視点」を解きほぐしていくことが大切だ。たとえば、デート相手が自分のジョークにやたらと笑うのを見て、自己中心的だったり会話を軽視しているように感じる場合があるかもしれない。しかし、そうした行動は単に楽しい気分を共有したいという気持ちから来ている場合も十分考えられる。
このように「長所」に注目するのも有効だ。具体的には、感情面でオープンであること、自信を持ちながら謙虚さを失わないこと、成熟した態度で問題解決に取り組めることなどは、長期的な関係を築くうえで不可欠な要素だ。