新垣蓮:で、僕は学校に (笑)。
矢尾海心:スミス先生に20キロ先に行ってもらって、ピカピカ光っている写真を望遠鏡で撮ってもらって。それでうまくいって、実証試験は全部終了しました。
高野CEO:LEDの角度調節も大変だったよね。
矢尾海心:衛星は立方体で、側面と下の面にLEDがついているんです。

当然ですが、地球の方向にLEDが向いている時だけ見えるんですけど、衛星は回転しているので必ずしも地球の方向を向いているわけではないんです。
だから、地球に対してどの角度でLEDをつければ見えるのかテストが必要でした。
高野CEO:まだわかっていない時、全面にLEDをぎっしりつけていたよね。
矢尾海心:そうなんです。4面全部つけるのか、六角形の円柱みたいにするのかとか、いろいろテストをして。めちゃくちゃ大変だった。
一番少なくてすむ条件を探したら、結局2面ついていれば見えるという結論になりました。
まあ、いろいろトラブルもあったけれど、最終的には満足のいく試験ができました。
軌道をゲームエンジンで再現
澤村太智:LEDを光らせて観測するにしても、東京周辺の上空をいつ通るかわかりません。
そこで、3D計算上で、地球があって衛星がどこを飛ぶか、おおよその軌道をゲームエンジンで再現したんです。
矢尾海心:言語は何だっけ?
澤村太智:「Unity(ユニティ)」というゲームエンジンで、言語はC♯(シーシャープ)です。
高野CEO:太智が作ってくれたやつはすごかったよね。見てびっくりした。地球がくるくる回って、そこに人工衛星の軌道があって。
あれで今回のLED試験で点滅をどうやるかコントロールできる。あれは最終的にホームページとかで公開してみんなに見てもらうことになると思う。いろんな人がこれからはあれを見て、やってみるんじゃないかな。
※LAGRAPOと広尾学園の高校生が製作した人工衛星「ISHIKI」は、2024年12月14日、スペースワンの「カイロスロケット2号機」で宇宙へ打ち上げられる。
※完成した人工衛星「ISHIKI」には、生徒からの2つの言葉が載せられている。
「Dare Mighty Things.」(あえて壮大なことを)
「Let’s make it to space this time.」(今度こそ宇宙へ)

(広尾学園高校の人工衛星製作。OBはスタンフォード大学へ に続く)