宇宙

2024.09.02 18:00

彗星とオーロラが輝き、スーパームーンが土星と共演 9月の夜空

Shutterstock.com

スーパーハーベストムーン

米ニューヨーク・マンハッタンのワン・ワールド・トレード・センターの後ろに昇るハーベストムーン。2016年9月16日撮影(Gary Hershorn/Getty Images)

米ニューヨーク・マンハッタンのワン・ワールド・トレード・センターの後ろに昇るハーベストムーン。2016年9月16日撮影(Gary Hershorn/Getty Images)

時期:9月18日(水)
場所:東の空
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月明かりのおかげで夜間にも収穫作業ができるといういわれにちなみ、秋の満月はハーベストムーン(収穫の月)と呼ばれるが、今月はさらに大きく明るい「スーパームーン」として土星と共演する。しかも、南北米、欧州、アフリカ、中東では部分月食もセットで見られるのだ。月の出から約30分も過ぎれば、すぐ近くに土星が輝いているのが見つけられるだろう(編集部注:今年の中秋の名月」は9月17日)。

オーロラ

ウクライナ南部オデーサの夜空を染める低緯度オーロラ。2024年5月11日撮影(Iryna Budanova / Shutterstock.com)

ウクライナ南部オデーサの夜空を染める低緯度オーロラ。2024年5月11日撮影(Iryna Budanova / Shutterstock.com)

時期:9月22日(日)前後
場所:北の空

春分・秋分の前後には大規模なオーロラが出現しやすくなるため、9月22日前後の数週間は北極圏へ鑑賞旅行に出かけるのに絶好のタイミングといえる。しかし、今年5月10日に急始型地磁気嵐(スーパーストーム)が発生した際にめずらしい「低緯度オーロラ」が観測されたことや、年内~来年初めに太陽活動が11年ぶりのピーク(太陽極大期)を迎えることを考えると、強度G5の地磁気嵐が予想される場合はわざわざ北極圏まで遠出をせず、近場で明かりの少ない暗い場所を探すほうが賢明かもしれない。

肉眼で彗星が見えるかも

時期:9月30日(月)~10月2日(水)の日の出前
場所:東の空
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夜空に尾を引く彗星を、もうすぐ肉眼で見られるかもしれない。可能性はあるが、予測は難しいのが現状だ。わかっているのは、9月末に「紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)」が太陽に最接近して明るさを増し、明け方の空に姿を現すと期待されているということだ。

北半球では日の出前に東の空を見てみるといい。うまくいけば、30日と翌10月1日には細い下弦の月(明けの三日月)と彗星との共演が、2日には彗星のみが観望できる。もし彗星が消滅せず長く生き残れば、10月半ばには日没後に見られるかもしれない。

紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)。2024年6月3日撮影(Juan lacruz via Wikimedia)

紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)。2024年6月3日撮影(Juan lacruz via Wikimedia

forbes.com 原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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