欧州

2024.08.19 18:30

ウクライナのクルスク侵攻に海兵隊部隊も参加 投降2度の大隊、名誉挽回なるか

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ウクライナ軍が行っているロシア西部クルスク州への侵攻作戦で、また新たな部隊の参加が確認された。ウクライナ海兵隊の第501独立海兵大隊が「クルスク州のある集落」でロシア国旗を取り外す動画が18日に公開され、同大隊がクルスク州に入っていることが明らかになった。

400人規模とみられる第501海兵大隊について、配属元の第36独立海兵旅団は「戦闘任務の最前線にいる」と説明している。もっとも、この部隊は常にそうだったわけではない。第501海兵大隊には戦闘を避けてきたという不名誉な歴史がある。その意味で、クルスク州での作戦は同大隊にとって汚名をそそぐ機会になる。

第501海兵大隊は、2014年にロシア軍がウクライナ南部クリミア半島に侵攻してきたとき、この戦略的に重要な半島の守備隊に所属していた。だが、兵力に劣る守備隊が撤退を余儀なくされた際に、同行した大隊員はわずか64人だった。数百人ともみられる残りの大隊員は自発的にクリミアにとどまり、事実上、占領者のロシア側についた。

ウクライナ国防省は第501海兵大隊を再建する。8年後、ロシア軍がウクライナに対する全面侵攻を始めた直後、第501海兵大隊はアゾフ海に面する都市マリウポリの守備隊に加わった。

ロシア軍はマリウポリを包囲し、守備隊と民間人を容赦なく餓えさせ、爆撃した。総勢2000人あまりの守備隊主力は3カ月持ちこたえ、最終的にアゾウスタリ(アゾフスタリ)製鉄所に立てこもったが、2022年5月下旬、糧食や弾薬、医薬品が底をつき、ついに投降した。

最後まで抵抗した部隊に第501海兵大隊は含まれていなかった。同大隊は、マリウポリが陥落する1カ月半程前の4月上旬に投降していた。

近傍の部隊と調整もせず、第501海兵大隊の大隊員およそ270人は陣地と武器を放棄し、ロシア側の捕虜になった。コスチャンティン・ベズスメルトニー大隊長(大尉)は集団投降後、ロシア国営メディアに「われわれは犠牲と流血を避けたい。人が死ぬのを見るのにうんざりしている」と語っている。
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翻訳・編集=江戸伸禎

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