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2024.08.31 10:15

国家ブランド指数No.1の日本 海外に評価される、知られざる本当の強み

(shutterstock)

やっぱり4、5日間とかで、東京、大阪、京都を回るのみだと、どうしてもそういうものを感じにくいところあるんですけど、1、2週間で滞在して、地方も巡ることになれば、その土地の食のおいしさや ローカルのカルチャーなど、そういうものにも合わせて触れることができる。日本の奥深さを知って、好きになる人が増えていく、という流れになると思います。
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今後、国策として文化戦略を考える上でも、2週間以上滞在する人を増やしていく、というのはファンを作っていく上で1つ大きな分岐点なのかなと思います。

4つの提供価値とは



──4つの提供価値を意識しながら、今後、日本各地でのコンテンツ(文化体験)づくりにどのように活かしていけると考えていますか。

佐宗:例えば、地域の伝統産業に携わる人が、 工芸品や地域の民泊のみを提供するのではなく、その上位概念として外国人が何を求めてるのかがわかれば、それに合ったサービスを提供していけるし、満足度も上がっていく。逆に言うと、そういう体験にしていけば、結果的には日本のブランドイメージも強まっていくと思うんですよね。
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例えば、それが「バラエティ豊かな遊び心のある体験」であれば、アニメをたくさん選べるとかだけでなく、アニメもモノも体験も面白く、バリエーションを用意することで、日本のイメージ向上に繋がることはあるでしょうし、例えば「心が落ち着く体験」ということであれば、 その体験の中で、地域のリラックス要素と共に新たな価値を提供するということが大切になってきます。

また「健康な暮らし」という価値もありますが、素材のフレッシュさや生産背景などを伝えていき、海外にはヴィーガン、ベジタリアンの方も多いので、そういった人たちにも響く形で伝えていくことも価値があると思います。

さらに「丁寧な生き方」という価値は、金継ぎなどの工芸、インテリアそのものが、日本においても流行ってるトレンドですが、 そういったライフスタイルも、一緒に伝えていくことが大切なのではないかと思います。

日本にはいろんな体験が、本当に幅広くあると思いますが、こういった碇みたいなものを参考に、それぞれの体験を編集していくと、日本としてのブランド価値をさらに上げていけるのではないでしょうか。
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聞き手・編集=督あかり(スモール・ジャイアンツ担当)文=石川航大

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