1. 前兆に耳を傾ける
人の体と心は、燃え尽きそうになっていることを教えてくれるので、その兆候が出ていないかに注意を払うべきだと、ダルスキは指摘する。「そうしなければ、いずれは心が完全に折れてしまったり、健康面で深刻な問題を引き起こしたりすることになる。初期的な兆候に気づいたら、ただちに行動を起こし、必要な支援を受けよう。例えば、友人や、信頼できる同僚、支援の専門家に助けを求めよう。信頼できて、自分を助けてくれるチームやマネージャーが近くにいると理想的だ」
2. 休息をとる
ダルスキが見たところ、シモーネ・バイルズはひたすら「前へ、前へ、前へ」と突き進んでいたが、結局は長続きしなかった。「もうこれ以上『前進できない』という状態になってから身を引くよりも、週末や長期休暇を利用して、短めの休息をとるよう努めたほうがいい。そうすれば、限界に達するまで後回しにするようなことにはならない」3. 自らが手本となって望ましい行動をとる
「シモーネ・バイルズは、驚くほど勇気があった。なぜなら、自分にツイスティ(体操選手が高難度の空中技に挑戦しているときに、空間認識を喪失する症状)が起きていることを正直に明かし、注目度の高い大会を自ら棄権したからだ」とダルスキはいう。「その決断は、他のすべてのアスリート(と人々)に対して、自分の健康を優先して良いのだというシグナルを送った。自分が抱えているつらい悩みを明かすのはときとして難しい。しかし、そうやって胸の内を明かせば、我々の透明性が、他の人も同じことができるという先例を示すことになる」