「研究で、インターネット中毒は、青年期の生活に悪影響を及ぼしかねないネガティブな行動や発達の変化につながる可能性がある」とチャンは指摘する。
「例えば、人間関係や社会活動を維持するのに困難を抱えたり、ネット上での活動について嘘をついたりする。また、食事が不規則になったり睡眠障害に陥ったりする可能性がある」
研究者らは、インターネット中毒の調査でのfMRIスキャンの使用は限られているため、青少年を対象とした研究の数は比較的少ないことにも言及している。研究のほとんどはアジアで行われており、今後は欧米諸国で得られた結果と比較する必要があるとも指摘している。
とはいえ、今回の研究結果により、インターネットやスマートフォンの使用が子どもや若者に与える影響についての懸念に拍車がかかるだろう。
英議会の委員会は5月に、16歳未満のスマホ利用を禁止することが、スマホがもたらし得る害を抑える最善の策かもしれないと警告する報告書を出したばかりだ。
ある調査によると、イングランドとウェールズでは10〜15歳の4分の3以上が週末に3時間以上、5人に1人(22%)が7時間以上、約半数が学校のある日に3時間以上インターネットを使用しているという。
米シンクタンクのピュー研究所の2022年の報告書では、米国では10代の若者のほぼ半数がインターネットを「ほぼ常時」使用しているとされた。
チャンとともに研究をまとめたアイリーン・リーは「インターネットに一定の利点があることは間違いない」としながらも、「だがそれが日常生活に影響を及ぼし始めると問題だ」と指摘している。
(forbes.com 原文)