北米

2024.06.04 09:00

トランプ有罪評決後、初の世論調査結果 バイデンが一部調査でわずかに逆転

Muhammad Alimaki / Shutterstock.com

ドナルド・トランプ前米大統領が不倫の口止め料をめぐって業務記録を改ざんした罪で有罪評決を受けてから初となる米大統領選の世論調査結果が発表され、複数の調査でジョー・バイデン大統領の支持率がわずかにトランプを上回った。最近の調査では一貫してトランプが僅差でリードしていた。

5月30日にニューヨーク・マンハッタン地区の州地裁で行われたトランプの裁判と同時期に行われた4つの主要な世論調査のうち、バイデンは30、31日に行われたロイターとイプソスの調査で2ポイント、31日に行われたモーニング・コンサルトの調査では1ポイントの差でリードを奪った。

一方、29~31日に行われたイシューズ・アンド・インサイト(I&I)とテクノメトリカ・マーケット・インテリジェンス(TIPP)の調査は、両者同率という結果に。30、31日に行われたハリスXの調査では、トランプが2ポイントリードした。

これらの調査結果は、バイデン陣営にとって好材料に見えるが、いずれも誤差の範囲内といえる。また、同率となったI&I/TIPPの調査では、トランプが前回調査でバイデンを2ポイント差で追っていたことから、トランプ陣営が巻き返したことになる。

30日に発表されたNPR/PBS/マリストの調査では、2者対決でバイデンが支持率50%で同48%のトランプを上回った一方、無所属のロバート・F・ケネディ・ジュニアとコーネル・ウェスト、緑の党のジル・スタインら「第三の候補」が選択肢に加わると、4ポイント差でトランプが逆転する結果となった。

大統領選の結果を左右する激戦州のアリゾナ、ミシガン、ウィスコンシン、ネバダ、ジョージア、ノースカロライナ、ペンシルベニアでは、一貫してトランプがバイデンをリードしている。2020年大統領選では、ノースカロライナを除く6州でバイデンが僅差で勝利を収めた。

トランプが2016年の大統領選に勝利するためポルノ女優ストーミー・ダニエルズに不倫の口止め料を支払い、不正な会計処理でその事実を隠蔽したとして起訴された30日の裁判では、陪審団が34件の罪状すべてで有罪の評決を下した。トランプは無罪を主張し、控訴すると表明している。
次ページ > 有権者の大統領選への関心は歴史的に低い

翻訳・編集=荻原藤緒

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事