「良好な状態」(地元メディア)だったとされる20両のレオパルト2A4のうち、10両がまずウクライナに送られた。新たに供与されるのは残り10両と、大幅な修理が必要だったとされる分のうち10両とみられる。
スペインがレオパルト2を修理するのに1年もかかったというのは嘆かわしい話だが、かといって驚くべきことでもない。技術者たちが古い戦車をどれだけ早く修復できるかは、もっぱら補修部品の入手しやすさにかかっており、ウクライナ軍が用いている老朽化したレオパルト2の場合、部品の入手は非常に難しくなっているからだ。
ウクライナは40両のレオパルト2A4のほかに、より新しいモデルであるレオパルト2A6戦車を21両、スウェーデン版のレオパルト2A5であるStrv(ストリッツヴァグン)122戦車を10両無償供与されている。これらの戦車のうち、少なくとも14両が撃破され、ほか22両が遺棄されたが、後者の多くはその後回収され、修理のためポーランドやリトアニアに送られている。
しかし、その修理もやはり何カ月もかかる。その結果、前線のウクライナ軍部隊は戦車が不足している。ドイツのテレビ局n-tvのクルーが今年1月、ウクライナ軍のレオパルト2A6小隊を現地取材した時、この小隊が運用する戦車4両のうち戦闘可能なものは1両しかなかった。
🗣A #report by the #German NTV channel about one of the places where battle-damaged #Leopard 2A4 and Leopard 2A6 tanks are #repaired in the field. pic.twitter.com/SFMyvESlIp
— Piotr Kulak (@KulakPiotr) January 20, 2024
世界で使われているレオパルト2とその部品の大半はドイツのラインメタルとクラウス・マッファイヴェークマンの2社が製造しているが、十分な部品を供給できない状態がずっと続いている。ドイツとオランダが共同でウクライナに追加供与する14両のレオパルト2のうち、最初の2両のオーバーホールに9カ月もかかったのも、部品不足が原因だ。