慢性疾患を対象とするスタートアップ
しかし、一部の医療提供者は患者の機密データを扱う新たなシステムの導入に消極的だ。そんな中、メッシュ・バイオは、予測分析を活用したDXに対する医療従事者の信頼を勝ち取り、収集したデータの質を保証するために、電子カルテと直接統合できるソフトウェアツールを提供している。昨年10月に医療ジャーナルのLancetに掲載された学術的レビューによると、慢性呼吸器疾患や心臓病を含む非感染性疾患は、2021年の東南アジアにおける全死亡例のほぼ3分の2を占めていた。WHO(世界保健機関)は、2023年の東南アジアにおける非伝染性疾患対策のロードマップの中で、高血圧や糖尿病の管理、子宮頸がん検診などの予防対策を拡大する必要があると指摘した。
アジアでは他にも、慢性疾患を対象としたスタートアップが台頭している。昨年フォーブスの「Asia 100 to Watch(アジアで注目すべき100社)」に選ばれた中国のChromX health(クローム・エックス・ヘルス)は、呼気から肺がんなどのさまざまな慢性疾患をスクリーニングし、診断することが可能なベッドサイドに置けるデバスイスを開発した。香港を拠点とするGense Technologies(ジェンス・テクノロジーズ)は、重要な臓器に影響を及ぼす慢性疾患をモニターできる医療用画像診断デバイスと付属アプリを開発した。
(forbes.com 原文)