太陽の観察データは、非常に重要な役割を持つ。恒星の光度の変動性について、さまざまな試験を行い理解を深める上で、太陽は最上位の「ラボ」となっていると、ブレトンは説明する。
そして、モデルをさらに洗練させれば、これを太陽に似た恒星に当てはめることもできるという。さらに、こうした恒星の年齢を非常に正確に測定することができれば、同様の方法を用いて、これらの恒星の周囲を回る惑星の年齢も測ることが可能になると、ブレトンは言う。
コルサーロも、自分たちの主な目標は、恒星の成り立ちやその内部構造、時の経過に伴う変化をさらに理解することだと述べた。
太陽系外惑星の特徴を把握するには、まずは恒星について知る必要があると確信していると、コルサーロは語った。
太陽系外惑星の前に、まずは恒星の探査を
惑星の成り立ちを理解するためには、まずは恒星についての理解を深める必要があると、ブレトンも語る。そのためには、恒星の光度の変化をできる限り長期間、観測する必要があるという。恒星からの光のレベルにおける振動や急激な変動は、時間の経過に従ってさまざまなパターンを見せると、コルサーロは解説する。これが、恒星内部の構造について何らかの情報を伝えてくれるという。
恒星の構成要素のうち、今後の研究のメインターゲットとなるのは対流層で、これは恒星半径の約10~40%を占める部分だと、ブレトンは説明する。恒星の中核部分では、水素がヘリウムに転じる核融合反応により、エネルギーが放出される。そして、中核で生成されたエネルギーは、長い時間をかけて、恒星の表面に運ばれるという。
恒星表面に音波がどのように伝わるかを分析することで、研究者は、その星の内部について多くの知見を得ることができる。
私たちの太陽には、何か特別なところがあるのだろうか?
太陽と同様の特性を持つ恒星は、無数に存在する。
だが、太陽は地球から最も近いところに存在するので、太陽に関しては、他の恒星では今後も決して知り得ないほどの知識を得られると、コルサーロは解説する。しかし、おそらく百年後には、こうした状況も変わっているだろう、と同氏は述べた。
(forbes.com 原文)