そして、モデムとSIMのシャヘドへの搭載は、4G通信を活用した独自の自爆型ドローン製造へとウクライナを促すことで、最終的にロシア側に損害を与えることになるかもしれない。ウクライナはロシアに比べて小さく、ロシア軍の長距離弾はすでにウクライナ全土を射程に収めている。
つまり、ロシアは携帯通信を活用したドローンを切実に必要としているわけではない。
対照的に、ウクライナ側の縦深攻撃兵器は、国境から約560km離れたロシアの首都モスクワまでしか飛ばないものがほとんどだ。ウクライナが生産できる重量約180kgのプロペラ駆動のドローンは、砲弾1発分の爆薬を搭載して24時間飛び続けることが可能で、おそらく航続距離は数千kmだ。
極めて長い距離を飛行させるとなると、誘導とデータの共有が課題となり得る。だが、ドローンが携帯通信網に接続していれば問題はない。ロシアのSIMカードを密かに十分入手することで、ウクライナは携帯通信活用の自爆型ドローンを独自に生産し、ロシア領土への攻撃の範囲を大幅に広げることができるかもしれない。
(forbes.com 原文)