働き方

2023.10.18 13:00

欧米のオフィス労働者、82%が雇用主にウェルビーイングの支援求める

Shutterstock.com

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世界各地でコワーキングオフィス事業を展開するMindspaceが行った調査によると、オフィスで働く人のおよそ10人に8人が、企業が福利厚生制度において従業員のウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に満たされた状態)の向上のために提供するサービスは、その企業で働くかどうかを決断する決め手になり得るという。

イスラエルを拠点とするMindspaceが米国、英国、ドイツ、オランダ、ポーランド、ルーマニアの合計7カ国でオフィス勤務またはハイブリッド勤務する21~59歳の2000人を対象に実施した調査結果によれば、回答した労働者の最も多くが福利厚生に求めているのは、身体的な健康を維持するためのサービスだ。

特に利用を希望する人が多かったのは、ジム(40%)、プール(27%)、ヨガのクラス(25%)だった。また、5人に1人は職場での「健康的な食事の提供」と答えた。そのほか「ワークライフバランスの維持」に協力を求める人も多くなっている(82%)。

「働き方」は労働意欲に直結

こうした回答のなかで特に重要な点といえるのは、35%が「柔軟性のある働き方を認めてもらえることが、自分自身のウェルビーイングの向上につながる」と答えていることだろう。

ウェルビーイングに影響を及ぼす要因として「勤務日数の削減」を挙げた人は32%、「勤務時間の柔軟性」とした人は43%だった。そのほか、有給休暇の日数の増加(33%)、無料の健康的な食事(24%)、働く場所に関する柔軟性(21%)、より手厚い健康保険(16%)などが挙げられている。

従業員がこれらについて「不十分」だと感じていることは、企業にマイナスの影響を与え得る。ギャラップの調査によれば、現在も午前9時から午後5時までの勤務を希望する労働者は多いものの、希望する働き方が認められない従業員が「職場で尊重されている、エンゲージして(帰属意識を持てて)いる」と感じる可能性は低く、燃え尽き症候群になったり、転職を検討し始めたりすることにつながる可能性がある。

労働者の多くは「不満」

一方、Mindspaceの調査では、多くの従業員たちが「ウェルビーイングの向上につながるサポートが提供されていない」と考えていることが明らかなっている。回答者の4分の1は、仕事中「常に、または大半の時間において」、ウェルビーイングの面で「良い状態にない」と答えた。
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編集=木内涼子

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