働き方

2023.10.07 08:00

オフィス回帰の中、Z世代が牽引する「デジタルノマド」が増加

安井克至

Shutterstock.com

MBOパートナーズの新たなレポートによると「デジタルノマド」と呼ばれるライフスタイルは支持を拡大しつつあるようだ。同社の「デジタルノマド2023」レポートによると、米国の労働者の約11%がデジタルノマドを自認しているという。

新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以来、デジタルノマドの数は3倍に増え、2019年から2022年にかけて131%増加したとされている。

「Z世代は、デジタルノマドになる傾向が他のどのグループよりも高く、今後もデジタルノマドが労働力全体に占める割合は高くなることが予想される」とMBOパートナーズのマイルズ・エバーソンCEOは語る。

このトレンドは、労働者の幸福度にとっても朗報だ。デジタルノマドの80%が自分の仕事に非常に満足していると回答した。これに対し、デジタルノマドでない人で、自分の仕事に満足している人の割合は59%だった。

デジタルノマドはまた、収入にも満足している傾向があり、彼らの82%が収入に「満足」または「非常に満足している」と回答した。デジタルノマドの満足度の高さは、旅行のしやすさや、米国よりも物価が安い場所に居住して生活費を下げられることに起因しているのかもしれない。

しかし、彼らの収入を正確に把握するのは難しい。デジタルノマドの5人に1人は世帯年収が2万5000ドル以下と答えているが、72%は7万5000ドル(約1100万円)以上と答えている。

多くの雇用主は社員らをオフィスに呼び戻しつつあるが、若い労働者ほど好きな場所で働きたいと考える傾向が強い。デジタルノマドの58%はZ世代(21%)かミレニアル世代(37%)という。そして、デジタルノマドの59%が、そのライフスタイルを今後も続けるつもりだと答えている。

「Z世代は、フレキシブルな働き方を重視している」とエバーソンは語る。「仕事であれ家庭であれ、伝統的な価値観に縛られないことが重要になりつつある」と彼は述べている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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