経営・戦略

2023.09.29 12:00

XのヤッカリーノCEO、「来年初頭までに黒字化」をアピール

リンダ・ヤッカリーノCEO(Getty Images)

リンダ・ヤッカリーノCEO(Getty Images)

X(旧ツイッター)のリンダ・ヤッカリーノCEOは9月27日、同社が2024年初頭までに黒字になると述べ、昨年のイーロン・マスクによる買収後にプラットフォームを去った主要な広告主の大半が戻ってきたと主張した。

米メディアのイベント「Code2023」に登壇したヤッカリーノは、Xのトップ100の広告主の90%が戻ってきており「この12週間だけで 1500社が戻ってきた」と述べた。

彼女によるとXはちょうど損益分岐点に達したところで「2024年の初頭には利益を上げ始める見通しだ」と述べた。

マスクは先日、Xのすべての利用者から少額の月額費用を徴収する計画だと報じられたが、この計画について尋ねられたヤッカリーノは、「彼は会社がその方向に進んでいるとはっきり言いましたか? それとも、それを検討中だと言いましたか?」と問い返してはぐらかそうとした。

インタビュアーのCNBCのジュリア・ブーアスティンは、マスクがその計画について言及したことを指摘し、ヤッカリーノが彼から相談を受けたかどうかを尋ねた。ヤッカリーノは「私たちはなんでも話し合います」と答えている。

彼女は、Xには2億人から2億5000万人のデイリー・アクティブ・ユーザー(DAU)がいる、あるいは「それに近い数字だ」と主張したが、ニュースサイトVergeによると、その後、彼女は「5億4000万人の月間アクティブユーザーと2億2500万人のDAU」と述べたという。

イベントでは、昨年11月に会社を去った元セーフティ責任者のヨエル・ロスが、ヤッカリーノの前に登壇し、Xのプラットフォームが「検閲に近い異なるルールで運営されている」と述べたが、ヤッカリーノは彼の主張の大半を否定した。

ヤッカリーノはインタビューの間に繰り返しマスクを擁護し、途中で聴衆に「イーロン・マスクが、あなたのそばでプロジェクトを動かしているのが嫌だという人はいますか?」と尋ねたとされる。彼女はまた、マスクが議論やフィードバックに反対しているという見方について「私は経験したことがない。あるいはまだ経験していないというべきでしょう」と述べた。

ロスは、このイベントでヤカリーノに警告を発したと報じられている。「あなたのボスが私にしたことを見てください……、それがどんなに危険なものか、あなた自身もまた、その危険に直面するかもしれないことを考えていることを望みます」と彼は述べた。

マスクは、ロスの過去のツイートや、2016年に書いたペンシルバニア大学の博士論文を持ち出して、彼が小児性愛を支持しているという憶測をツイッターで拡散した。その結果、ロスのもとには殺害予告が相次ぎ、彼は家族とともに自宅を離れることを余儀なくされていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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