北米

2023.09.26

イーロン・マスク、人類は再び「ローマ帝国滅亡」を目撃しようとしている

イーロン・マスク(Getty Images)

世界で最も裕福な男であるイーロン・マスクは9月25日未明のX(旧ツイッター)の投稿で、現代文明をローマ帝国になぞらえた。もちろん、彼はその考えを表明する際にミームを使った。

「ローマ帝国後期の雰囲気を感じている人はいないだろうか?」とマスクは問いかけ、ローマ帝国の兵士を描いたイラストに、「(人類は)ローマ帝国の崩壊を再び目撃しようとしている。しかし、今回はWi-Fiもあればミームもある」との文言を添えた。



マスクは2022年10月にツイッターを買収して以来、自身のSNS上の発言で広く注目を集めている。彼は、ツイッターの名称を「X」に変えたこと以外にも、最近はユダヤ系市民団体「名誉毀損防止同盟」を非難し、人種差別的な暴言でメディアの集中砲火を浴びた漫画家のスコット・アダムスのような人物を擁護している。

マスクはまた、マーク・ザッカーバーグに「金網マッチ」の対戦を提案したが、この戦いはもはや実現しそうにない。

彼は、世界で最も裕福な人物であるにもかかわらず、しばしば世界に関する悲観的な見方を披露している。現在52歳のマスクは、6月にかつて「ユナボマー」と呼ばれた連続爆弾テロ犯のテッド・カジンスキーが獄中で死去した際に、「テクノロジーについての見方は、ユナボマーが正しかったのかもしれない」とすら述べていた。ユナボマーは、獄中で執筆したマニフェストで「産業革命とそれが引き起こした出来事は、人類に大災害をもたらした」と述べていた。

マスクはまた、多くの広告主をXから締め出しており、彼が就任して以来、広告収入は少なくとも50%減少している。今年初めの報道によれば、世界的ブランドの重役たちは、マスクと同じ部屋で話をすることさえも避けているという。

Xは、元NBCユニバーサルのリンダ・ヤッカリーノをCEOに起用することで、事態を好転させようとした。しかし、マスクが連日、Xの投稿で彼こそが会社の決定権を握っていることを見せつけているため、ヤッカリーノは単なる飾りに過ぎないと見られている。

筆者はXにコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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